背筋の凍る思い


先月末から今月初めの日照時間の少なさの帳尻合わせの如く初夏を思わせる陽気が続く。深まりゆく春を惜しんでいる暇もなくいっきに夏が来たようだ。連日の夏日だ。きょうからもう半袖シャツでの生活だ。


豊田・藤岡緑化センター本館裏の小高い丘にあるひんやりとする木立の中に初夏を思わせるような木漏れ日。群生しているシャガが光り輝いている。シャガは人家近くの森林周辺の木陰などの、やや湿ったところに群生する。開花期は4 - 5月ごろで、白っぽい紫のアヤメに似た花をつける。花弁に濃い紫と黄色の模様がある。



先週の土曜4月25日はJR福知山線脱線事故が起きて10年目になる日だった。各メディアが特集を組んでいた。あの事故の惨状をテレビで見るたびに背筋が凍るような思いがひとしおだ。大阪赴任時代の会社が、あの路線の沿線にあってよく利用したこともその理由のひとつだが、もっと大きな理由がある。


半世紀以上も前のことで、もう時効だから話そう。トヨタの新入社員研修が、昨年までの5ヶ月が今年からは現場研修を充実させて1年になったことが先日の新聞に出ていた。半世紀以上も前に入社した鉄道会社は入社してから実習員として3ヶ月から半年単位で駅の出札、改札、電車の運転士、車掌、バスの車掌の実習をした。バスの車掌は人手不足だったから本務で半年くらいやった記憶だ。



電車の運転は本務の運転手が横について、時にはブレーキレバーに手を添えてもらって運転した。もちろん、乗客を乗せて。オーバーランしないように止めることが一番難しかった。乗客の込み具合、雨の降り具合で条件がまるで違っていた。たとえ、実習と云えども今は勿論素人に運転させるようなことはしていないが・・・。


このような大惨事が起きてみて、自分だって8両編成の満員電車を単独でないにせよ運転したことが何度もある。もしかしたら・・・などと考えると背筋の凍る思いだ。