先送り人生


台風20号が今夜から明日にかけて四国沖から上陸して列島縦断の気配だ。朝から東からの強風。照ったり、降ったりで蒸し暑い一日だ。


きょう8月23日の誕生日の花はナデシコラジオ深夜便。三好丘の丘陵地の野では、早咲きと遅咲きの種類があるためだろうが、晩春から秋の初めにかけて見られる。撫子(なでしこ)科ナデシコ属は300種類くらいあるそうだが、普通に見かけるのはカワラナデシコ。河原に生えるとは限らないがこの名前という。名前の由来は我が子を撫(な)でるように可愛い花であることから。




受験勉強時代、「朝型勉強」をしていた。「朝型」「夜型」などと区分すると聞こえはいいが、元来怠け者でやりたくないことを先送りしていただけなのだ。朝、勉強をすれば登校時間に間に合わせるために制限時間がある。時間がなかったからとあきらめがつく。現実逃避、怠け者のこじつけだ。                             


現役時代も家に持ち帰った仕事は朝早く起きてすることが多かった。今でも、ボランティアで関わっている団体の書類づくりは朝することがクセになっている。最初は怠け者のこじつけから始まった「朝型人間」も半世紀以上もやっているとそのこじつけ方も知恵がついて理論的だ。大脳生理学の見地からすると、疲れを継続したまま残業するより一度リセットして出直した方が能率的だ。などと。



一方、ある新聞のコラムでは、こうした先送り人間の性格分析をして諭していた。「問題を先送り傾向の強い人は、弱い人より飲酒、喫煙、ギャンブルなどの習慣を持つ人が多い。と。見事、図星だ。酒もたばこもギャンブルも「あしたからは、やめる。だから、きょうだけは」。この道は何度通った道だろう 。


そして、目先の安楽に飛びつかず、将来の成果を求めて自ら律する人が伸びる。だから、誘惑を我慢して、先送りせずにきっぱりやめた方が良いようだと諭していた。そう先の長くない人生で、今さら自分の人となりを色々な角度から分析してみてもどうなるでもない。今、自分に必要なのは健康な状態での寿命の先送りだ。寝たきりでの寿命の先送りは御免こうむる。