中国の「時刻表」から思ったこと


今年4度目の上陸台風21号が四国の東を北上中だ。夕方から夜半にかけてが最接近だろう。前の三台風にはこの地は肩透かしを食ったが、四度目は直撃に近かろう。この台風が記録的暑さのフィナーレとなることを願ってじっと我慢しよう。それにしても、台風のコースが59年前のあの伊勢湾台風に良く似ている。昼間から雨戸を閉めて日記のカキコ。雨戸を叩く音がうるさい。お手柔らかに願いたい。


本棚を整理していて、先日は兄が父の死に際を綴って投稿した同人誌が見つかり、それを読んで父の死後70年目にして死に目に会えた思いをした。きょうは本棚から25年前1993年の中国の鉄道時刻表が見つかった。25年前に上海・南京に旅行した際南京から上海へは鉄道を利用した。その時南京の駅で買ったものだった。マニアにとっては垂涎モンではないだろうか。


B6判45ページ。上海鉄道局管内の時刻表のようだ。中国は広いと実感できる。上海・南京間は300キロ、上海・北京は1460キロで各駅停車だと24時間かかる。特快(特急)で17時間半。当時はもちろん高速鉄道なんてなかった。南京から上海まで乗車したとき食堂車に入ったが自動扉が故障して動かなくなり、閉じ込められてしまった。そんな程度の鉄道だった。


中国の経済成長とともに高速鉄道網整備が2007年から始まり、北京・上海間は2011年に開通した。各駅停車で24時間要していたものが、時速350キロの高速鉄道で4時間50分になった。ピーク時には1日同区間を92往復とのことだ。日本は清潔さと快適さ運行の安全・正確の点で世界に誇る。中国は速度と2万5千キロに及ぶ広範なネットワークで際立っている。


  
2004年に開業した上海浦東空港と市街地の地下鉄駅間30キロを8分で結ぶリニアモーターカー。最高時速430キロ。北京・上海間の高速鉄道をリニア式にするための実験線として開業。結果として、建設コスト、運用、乗り心地、輸送力の点で思わしくないため採用されなかった。2007年3月上海旅行の際、乗車した。