葛(クズ)


晴れ間があったり、にわか雨があったりで汗ばむ残暑の一日。台風に荒された畑の後片付けに一汗かいた。三好丘の野にもようやく秋の七草クズの花が葉陰から顔を出す時節になった。早い年には8月の終わりに見られる。それからすると1週間ほど遅いようだ。


このクズはまわりの木々をつるで覆ってしまうほどの生命力でひと夏で10mぐらい生長する。19世紀の後半に家畜飼料用として米国へ輸出されたが、あまりの繁殖力で、今では侵略的外来種で駆除されているそうだ。花は下の方から咲いて行く。根には多量のでんぷんを含んでいて、葛根(かっこん)として解熱の漢方薬。葛粉(くずこ)もとれ、葛餅の原料となる。豆科クズ属。



2012年9月4日のクマさんの日記に「季節の花めぐり」の際に講師から聞いた話として次のことをカキコした。クズに覆われた雑草地に秋風が吹き渡ると、葉が翻り、白い裏が見えるのが「葛の裏見」。古来、「裏見」に「恨み」をかけて和歌に詠まれたそうだ。と。そして、当時東北・神宮6連戦、6連敗で万事休すのドラゴンズに対して一首「秋風の吹きうらかへすドラ葛葉うらみてもなほうらめしきかな」と。


多治見の俳人shionさんのその時のコメント。
「ドラゴンズ 負けてしまへり きのふけふ 葛の裏見の殊に激しき」
(和歌は苦手です)
昔の和歌は、葛といえば、「葛の葉」ばかりを詠んだようですね。現在では「葛の花」も詠まれるようになりました。
葛の花 踏みしだかれて 色あたらし この山道を 行きし人あり   釈 迢空

きょうの日記のカキコ方々、きのうの日記のコメントへの回答までだ。



北海道でけさ震度6強地震。2年後の今頃東京で五輪パラを開催すると云うのに「命に関わる猛暑」「間断のない台風の襲来」「地震」と波状的にやってくる自然災害だ。国のトップが石破さんに代わろうが、枝野さんに代わろうが、志位さんに代わろうが、自然界の動きが変わるわけではなし。事前の対策、起きた時の迅速な対応へのリーダーシップのとれるリーダーを国民は望んでいる。


何でも反対党は、ここにきて、「五輪パラ東京開催を返上しよう」のデモを企てているのではと心配するのは、クマさんだけでもないと思う。そんなことになったら、自然災害と国際社会からの黙殺のダブルパンチだ。我々は戦後の焼け野原から世界第2位の国家に駆け昇った矜持を忘れてはならないと思う。