白・青ねぎ東西対決


きのうの午後から降り出した雨が未明まで続いていたようだ。日の出とともに青空も見えてきた。この時季の雨上がりには冷たい季節風がつきものだが、きょうはどういうわけかコートもいらないくらいの暖かさになった。


24日土曜日のラジオ深夜便で誕生日の花は「エリカ」と伝えていた。西田佐知子歌う「エリカの花散るとき」の唄でお馴染みのエリカの花だ。どこかの植木市で買って来て5年くらい前まで晩秋から春まで冬枯れの庭で精彩を放っていた。2mほどの低木で満開の時は枝が花にびっしり覆われる。花は数mmの壺形でピンク色だ。写真は2008年12月に撮ったもの。枯れてしまった。



今月の初め、「エスカレーターのルール」と題してエスカレーターの乗り方が関西では右立ちで東京や名古屋などでは左立ちである点についてカキコをした。食文化ともなると、東西の違いはもっと奥が深いだろう。「そばは東京、うどんは大阪」とか鰻の蒲焼が「関東背開き蒸し焼き、関西腹開き蒸さず」が代表例でないだろうか。いつぞや、鰻の蒲焼の東西分岐点が関ヶ原あたりになることを調べた結果が載っている新聞記事を読んだ憶えがる。


そんな矢先、先週の日経電子版に「白・青ねぎの東西対決」の記事があった。東京・新宿駅と大阪・梅田駅の立ち食いうどんの薬味として付けるねぎは東日本では白くてシャキシャキした「白ねぎ」、西日本では細かく輪切りにした緑色の「青ねぎ」が一般的らしい。うどんだけでなく、蕎麦やラーメンも同様の傾向らしい。


こうした東西の習わしが出来たルーツをたどると、奈良時代に中国から伝来したねぎの種類が寒冷地型か温暖地型による違いのようだ。前者は白い部分が多い「太ねぎ」、後者は葉の部分が多い「葉ねぎ」、双方にまたがる中間部分では両方の性質を兼ね備えた「中間種」が栽培された。


白ねぎと青ねぎの境界線はどこかというと、名古屋近辺のようだ。名古屋駅きしめんの薬味が白と青がほぼ半々。また、江南市の「越津(こしづ)ねぎ」は白い部分と青い部分がほぼ半分の中間種らしい。


子供の頃、ねぎの白い部分を食べると頭がよくなると云われたが満更デタラメでもなさそうだ。白い部分は食欲増進、体温を高める、脳の活性化に効果があるそうだ。青い部分はカルシウムやビタミン類を多く含んでいるそうだ。「白ねぎ」は薬効、「青ねぎ」は栄養価といったところだ。