春の朝


穏やかに晴れ、最高気温20度超の4月下旬並みの陽気が続く。目覚めと共にウグイスの初鳴きを聞く。こんな春の朝は気分爽快。今も昔も、洋の東西を問わず、こんな朝は人々の心に潤いを与え数々の名作を残している。清少納言枕草子で《春はあけぼの。やうやう白くなり行く山際・・・・》と夜明けの山の端にたなびく雲の様子を称えている。


中学か高校の英語で習った英国の詩人ブラウニングの「春の朝」。The year's at the spring・・・・・・・。時は春 /日は朝/ 朝は7時/ 丘の斜面に露みちて/ 雲雀が・・・・。




ここ三好丘の田園地帯でも、竹藪でウグイスが初鳴き、路傍では土筆がにょきにょき、花壇ではノースポールのオンパレードでまばゆいほどだ。池の周囲の桜並木ではソメイヨシノの冬芽もこのところの暖かさで陣痛が始まったようだ。1週間か10日もすれば、開花だろう。


2008年3月24日中日新聞の社説の切り抜きが手元にある。タイトルは「春の風が吹いていたら」。リタイヤー後のライフワークになれば・・・との思いでウォーキングとブログを始めて2年目の頃だ。ウォーキングで季節の移ろいを五感で感じ、感じたことをブログで表現することが難しくもどかしさを感じていた。そんな折に読んだ記事に共感を覚えた。



《春。春夏秋冬の筆頭にある何やら特別な季節です。草は萌え、花はほころび、はじまりの予感をはらんだ風が吹いています。このような風景を四季のめぐりの最初に置いた先祖のセンスは鋭敏でした。地球温暖化の行き着く先は、四季の完全な消滅です。季節のない街に、人の心を動かす歌(クマ註:花鳥風月といって欲しかった)は生まれません。私達は、季節を感じるアンテナをもう一度研ぎなおし、四季の変化を守らねばなりません》


自分の言いたかったことを上手く表現した記事が見つかり、のどに刺さった小骨がとれた感じだった。