ミズバショウ/憲法記念日に思う

 
   ひるがの高原の水芭蕉(2009.04.27)

夜明けとともに天気も回復。午後には、あやしげな天気ながら、日差しも戻った。この季節になると朝は4時半には明るくなる。きょう5月3日の日の出の時刻は5時丁度。ちなみに元旦のそれは7時01分。正月から2時間も日の出が早くなったのだ。きょう5月3日の誕生日の花はミズバショウだった。群馬県から福島県新潟県にまたがってある「尾瀬ヶ原尾瀬沼の代名詞的存在の水芭蕉だ。女声コーラスでよく歌われる日本の歌曲「夏の思い出」(作詩江間章子、作曲中田喜直


♪夏が来れば思い出す/はるかな尾瀬遠い空/霧の中に浮かび来る/やさしい影 野の小路/水芭蕉の花が咲いている


 
         ひるがの高原水芭蕉群生地 (2009.04.27)

大学1年の時、憧れの尾瀬水芭蕉を見て至仏山、燧岳(ひうちだけ)の登山に出かけた。50数年前のGWことだ。上野から夜行列車に乗り、沼田からバスに揺られた後、長い距離を歩いた。残念ながらまだ咲いていなかった。5月下旬に咲き始め、6月中旬までが見頃とか。深夜便のパーソナリティーが云っていた。作詩の江間氏は水芭蕉が夏の季語になっているから「夏の思い出」というタイトルにした。と。


時は流れて、企業戦士の兵役解除となり「尾瀬水芭蕉」は叶わなくてもせめて近くのひるがの高原でもと9年前に訪れた。一時は水芭蕉自生地の南限だったひるがのだ。最近、兵庫県養父(やぶ)市で発見されたそうだ。太平洋側と日本海側の分水嶺になっている分水嶺公園の池にも水芭蕉が植栽されていた。


スキー場のゲレンデの下、木道が林の中に延びている。こぶしの花が満開で、こぶしの花の白と水芭蕉の白が鮮やかだ。


 
      ひるがの分水嶺公園の水芭蕉 (2009.04.27)

水芭蕉中部地方以北の山地の湿地に自生する。開花時期は低地では4月から5月、高地では融雪後の5月から7月にかけて。葉は花の後に出る。葉は高さ80cmほどになる。白い苞(つぼみを包んでいた葉)は花ではなく、芯にあるのが小さな花の集合体なのだ。見頃というのは花の時期というより、白い苞のある時期ということになるのだ。   


水芭蕉は種子から花が咲くまで3年以上かかるそうだ。また、冬にすべての葉が枯れるが、次の春にはまた白い苞を開かせる。名前の由来は沖縄や奄美大島で作られている芭蕉布の材料に利用されているイトバショウの葉に似ていることから。




きょう5月3日は憲法記念日だ。安倍政権も今年は憲法改正の発議をと意気込んでいたが、今の国会のどたばたぶりでは、ちょっと怪しくなってきた。憲法改正の難しいことはわからないが、自衛隊の日報問題が国会で取り上げられ、幹部が、素人でもわかるようなウソをついて組織を守ろうとしている姿は痛々しい。平たく言えば、自衛隊を「日陰の子」でなく「嫡出子」として認めてやりたいのだ。


以下のことは、不勉強でよくわからないが、自衛隊は他の行政官庁と横並びに扱われているのではないだろうか。何でも文書は閲覧できるようになっているのではないか。PKOで派遣された部隊の日報が誰でも閲覧できるようになっていたら、敵対勢力やテロ組織に軍事情報がバレバレでないか。外交文書と同様30年後に公開するとか、すべきだ。「日陰の子」では発言権が弱い。嫡出子として発言権を強めたい。当然、シビリアンコントロールは維持しなければならないが。



クマさんは、憲法改正して戦争の出来る自衛隊にせよと云っているのではない。交戦権を持たない「専守防衛」の軍事組織としての自衛隊憲法上認めてやり、晴れて嫡出子としてやりたいのだ。憲法学者の6割以上が自衛隊違憲だといっているとのことだ。憲法学者が国民の生命と財産を守ってくれるわけがない。政治が守ってくれる。


雨上がりの憲法記念日の静かな午後、こんなことを考えた。