ヘチマあれこれ


相変わらず「命に危険な暑さ」が続いている。グラウンドゴルフの例会に集まるメンバーもいつもの半分。これだけ「命に危険な暑さ」が報じられる中でプレイしていると何だか罪悪感すら感じられる。プレイに送り出す家人にしても心配が尽きないだろうということで、いつもは4ゲームのところ2ゲームで散会。これが、大人の対応だろう。


新聞を読むとき、いつもはたいてい素通りの「くらし面」。きのうの中日新聞朝刊のその面。くらし歳時記の欄にある美味しそうな料理のカラー写真が目に留まった。「冷やして暑気払いに」とコメント付のヘチマの料理の写真だった。



へぇ、ヘチマなんてどうやって食べるの?と興味がわき、ついつい文章へ。市場へ夏負けしないように精のつく食べ物を探してうろつくとヘチマが見つかった。皮をピーラーでむいて輪切りにする。煮立たせた、だしの中でさっとゆで、氷水にさらす。おろしショウガと醤油で食べるといい感じ。暑気払いの食べ物にようやく出会えた。ざっとこんなことだった。

ヘチマを食べるなんて初めて聞いた。ヘチマといえば、スポンジの「たわし」のなかったころの、あの「たわし」か化粧水を採るくらいしか使い道がないものと思っていた。10年くらい前までは、三好丘の丘陵の農家でよく見かけたものだが、最近はさっぱり見ない。


10数年前にウチでも栽培してヘチマ水を採っていた。写真はその時のものではない。農家で栽培されたものだ。その当時の写真はパソコンに落雷したときになくなってしまった。秋に完熟した時、地上から50cm位のところで茎を切って、容器に一滴ずつ採取した。それを薬局へ持ってゆくと殺菌・ろ過してくれる。カミさんは化粧水に使っていた。最近は、ヘチマ水を使わないから肌が荒れ放題。と当人いわく。ヘチマ水のせいでなくて、加齢のせいだと思うが・・・。



こうしてみると、ヘチマはあまり栽培はされていないが、なかなか有用なウリではないか。食用に、へちま水に、たわしにと広範囲に用途がある。正式な名前は糸瓜(いとうり)。ウリ科の一年草。つる性で他のものに巻き付きながら成長する。ネットで調べると、名前の由来がユニークだ。


本来の名前は果実から繊維が得られることから付いた糸瓜(いとうり)で、これが後に「とうり」となまった。「と」は『いろは歌』で「へ」と「ち」の間にあることから「へち間」の意で「へちま」と呼ばれるようになった。今でも「糸瓜」と書いて「ヘチマ」と読ませる。ヘチマはその用途といい、名前の由来といい、なかなかユニークな存在だ。