ノーベル賞あれこれ


3日続いた青空は秋雨前線に主役を奪われ、朝からどんよりした天気で時折細かいものが落ちてくる。今週末も、台風25号来襲の気配だ。きょう10月4日の誕生日の花はワレモコウとラジオ深夜便が伝える。杉本眞人の歌う「吾亦紅」がヒットしてこの花を知った。10年前の8月に伊吹山で初めてこの花を見た。秋の高原で咲く。丸いダンゴのような暗赤色の花穂がおもしろい。。秋の十五夜の月見では、ススキとともに欠かせないものだ。



月曜日の夜のニュース。ノーベル医学生理学賞に京大の本庶佑(ほんじょたすく)特別教授の受賞が決まったことを伝えていた。去年は日本人受賞者はなく、日本生まれ英国籍のカズオイシグロ氏の文学賞だけだったせいか、メディアは沸いていた。多治見の仲間のブログでも、京大出身元裁判官のI君は「こうして長らえて、大学の同級生がノーベル賞を貰われると、感慨深いものがある。当時は60年安保闘争のさなかであり・・・」とカキコを寄せていた。



クマさんがノーベル賞に関してカキコできることは、ノーベル賞授賞式会場となっているストックホルムの市庁舎へ二度訪れていることくらいだ。一度目は2014年。欧州鉄道旅行の際の最終宿泊地がストックホルムだった。ガイドブックを頼りに終日4人で歩いて市内観光をした。


市庁舎では英語ガイド付きの見学ツアーがあったが、1時間以上待たなければならなかったのでパスした。翌日にノーベル物理学賞の発表がストックホルムであった。帰国した日の夜だった。名古屋ゆかりの学者(青色発光ダイオード発明の赤崎、天野両氏)が受賞されるのなら、1時間待っても見学しておくべきだった。後の祭りだった。



二度目は昨年の北欧4ヶ国旅行。ツアーだったから安心。現地のガイドさんが説明してくれる。受賞晩餐会が行なわれる青の間(ブルーホール)と呼ばれる大広間、舞踏会が行なわれる黄金の間などがあり、世界が注目するノーベル賞に相応しい、素晴らしいものだった。特に、黄金の間の内装の金箔モザイクガラスのきらびやかさには圧倒された。


ストックホルムの旧市街地でのフリータイムには、2001年にノーベル賞100周年を記念し、証券取引所の建物を利用してオープンしたノーベル博物館を見学した。ビデオや写真を使って受賞者を紹介するほか、ミュージアムショップやカフェもある。このカフェの椅子の裏側には受賞者自筆のサインがある。ダライラマ山中伸弥教授のサイン入り椅子は天井から吊るしてあった。




これが、市役所の中なのかと俄かには信じられないようなノーベル賞授賞式の会場や博物館に行ったということが、第三者にしてみれば、「それがどうした?」ってことだろう。これが「老いを楽しむ」われらの特権だろう。