親族間殺人事件に思う


師走の雨。とはいうものの、「氷雨」冷たい雨の感じがしない。12月に入ってまだ3日目ということもあり、その上暖冬の予想ということもあるからだろう。北国では初雪のたよりが記録的に遅かった。11月末までに吹く強い北寄りの風をいう「木枯らし1号」も東京では今シーズンはパスされたまま師走になってしまった。




先週も色々と事件があった。高千穂峡など観光名所で知られる宮崎県高千穂町の山深い小さな集落で一家6人が惨殺された事件の謎が深まっている。この一家の両親を支え、ふたりの子どもを育てているはずの長男が現場には見当たらず、翌日町内を流れる川で遺体が見つかった。また、長男の知人の遺体が自宅の現場で見つかっている。



殺人事件の件数が減り続けているなか、親族間の殺人の占める割合が半分を超えている。人間関係が希薄になるばかりの現代社会で、家族の結びつきだけは保たれている。だからこそ、一度こじれると、文字通り骨肉の争いに発展する。そんな解説を聞いたことがある。


確かに、家族の一人一人がもめ事を乗り越えて絆を強めるのが、ホームドラマの筋書きだった。いつまでも、ぬるま湯に浸かっているようなホームドラマは飽きられたか? 「サザエさん」や「バス通り裏」が懐かしい。