御代替わりに思う

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10連休4日目は雨の明仁今上天皇退位の日。平成の世の大晦日、4月30日。誕生日の花は牡丹とラジオ深夜便が伝える。わが家の牡丹は10日ほど前に開花、日記にもアップして、今は落花している。

 人生で二度の御代替りを体験。昭和から平成へのそれは、幾日も前から天皇のご容態がニュースで伝えられ、重苦しい雰囲気が続いた中での御代替わりだった。そんな印象が残っている。翻ってこの度のそれは、といえば思い思いに大型連休を楽しみながらの普段着の改元カウントダウンといった印象だ。

 これというのも、今上天皇の大きなご決断だったと思う。昭和天皇ポツダム宣言受諾のご聖断に匹敵するほどの重みがあるものだろう。人生百歳時代といっても、元気なうちに区切りをつけ、道を譲ることが国の弥栄(いやさか)となる。200年以上生前譲位の例がなかった中でのご決断だ。超高齢化社会を迎える令和時代に向けたお手本でもあると思う。

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今NHKBS3で「おしん」の再放送をしている。おしんの姿が、日本だけでなく世界各国で人々の共感を呼び、「オシンドローム」という言葉を生み出した。ということは知っているが、朝の連ドラで放送されたのが昭和58~59(1983~84)年のことだ。そんな暇はなかった。いま再放送を毎日みている。

 15分の放送の間に明治、大正、昭和を生きた主人公おしんの姿を通して貧しさへの不満あり、処世訓あり、反戦への訴えありと、まさに橋田寿賀子ワールドであふれている。

 この御代替わりの時期にぴったりの再放送だ。ドラマの時代設定が明治の後半から昭和の高度成長期まで。放送が昭和58~59年、再放送が平成から令和にかけて。おしんの回想をはさんでのドラマだから結末はだいたいわかる。振り返れば、58年に放送された時は、バブルへの警告だったかもしれないと思える。令和を迎える節目へのメッセージはなんだろう?