ちょっとした一言

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断続的な雨、蒸し暑さ、うっとおしい梅雨空が3日も4日も続く。早いもので、2019年も今日から後半戦だ。きょう7月1日の誕生日の花はハンゲショウラジオ深夜便が伝える。

 

暦の上で季節の移り変わりを掴むために設けられた二十四節気があり、それをより的確に掴むために雑節がある。その二十四節気の「夏至」から数えて11日目が雑節の「半夏生」になる。あす7月2日がその日にあたる。豊田・藤岡緑化センター東端の育樹祭記念広場沿いの林間の沢数十mに渡って群生が見られる。3年前の写真だ。

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 ハンゲショウドクダミ科の多年草で山すその湿地に生育する。6月の後半から8月にかけて分枝した茎の先端に長さ10〜15cmの花ができる。花のころ緑の葉が付け根から先端に向かって徐々に白くなって行く。「ハンゲショウ」のネーミングは白くなって行く様を「半化粧」とする説と、花が咲き、葉が白くなる時期が暦の上の「半夏生」の頃だからという説があるのはこのような理由からだ。

 

 それでは、なぜ葉が白くなるのか?理由は、昆虫に花のある場所を知らせるためだ。普通その役割をするのは花びらなどであるが、ハンゲショウは葉を看板にしているのだ。花が咲き終わって夏の盛りの頃になると、白い葉の白い部分は色落ちして、ふつうの緑色に戻るのだ。以上緑化センター「季節の花めぐり」での先生のお話。

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大阪で開かれたG20サミット夕食会での安倍総理のスピーチが、物議を醸している。総理は豊臣秀吉がつくった大阪城が90年前に再建された。しかし、大きなミスを犯した。エレベーターまでつけてしまった。というスピーチだ。この一言に「五体不満足」が大ベストセラーになった乙武洋匡さんがツィッターで「とても悲しい気持ちになる」とつぶやけば、きのうの中日新聞も「首相大きなミス」「G20あいさつに批判」などと書いていた。

 

名古屋城天守閣木造復元にあたって議論されているように、文化遺産と見るか観光施設と見るかによって議論は分かれるところだろう。SNSの発達で、ちょっとした一言が「炎上」する世の中はなんとも住みにくい。一国を代表する人物の発言だけに、安倍総理には専属のスピーチライターでもつけた方がいいのではとさえ思う。

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きのう多治見で高校の同窓会があった。出席者は120人だった。クマさん壇上で挨拶の機会があった。来年で高校を卒業して60年になる。卒業当時は誰しも実年齢とみかけ年齢に誤差がほとんどない年相応の風貌だった。                     

 

風雪60年経た今ではどうだろう。いまだに老眼鏡なしで新聞が読める者がおると思えば、ハズキルーペが手放せない者もいる。とか7020運動の健全な歯の持ち主で表彰を受ける者もいれば、旅行先で入歯を忘れてくる者もいる。笑いを取るためにこのような例を他にも出して、今では実年齢と見かけ年齢の差は+-10歳位あるだろう。そんなことを挨拶の中に取り入れた。

 

そんなスピーチをして帰宅後新聞を見たら安倍総理のスピーチの一件が出ていた。同窓会の会場へは準備の関係で早くから行って受付の席にいた。120人の出席者の中に杖を頼りの者が4~5人いた。笑いを取るために話したことが、杖を頼りに生活している者の心に傷をつけたのではなかったかと心配になった。

 

結果としてクマさんの心の戒めを安倍さんから頂いたことになる。人前で話す時には「ちょったした一言」に気をつけよう。得点になることもあるが命取にもなる。