「万引き」♪そんな時代もあったねと

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お盆も過ぎて、ツクツクボウシの声も聞くようになった。甲子園の高校野球もあすは決勝戦。夏休み中の対ジャイアンツ戦というのに名古屋ドームに空席が目立つ。あの試合ぶりではファンに秋風が立つのも頷ける。てなことで、朝晩は気のせいか一時より過ごしやすくなった。

 

それもそのはず。あさって23日は二十四節気の「処暑」。日中はまだまだ暑く、夏の気候が続くものの、ようやく暑さが静まる頃だ。早朝ウォーキングの道すがら、路傍に咲く花も秋の訪れを告げる朝顔を初めとする色々な外来アサガオ類や、名もなく(クマさんが知らないだけだが)ひっそりと可憐に咲く花が随分と目立つようになった。

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 外来のアサガオで、5.6年前までは毎年お目にかかれたが、絶えてしまったのがチョウセンアサガオだ。丘陵の畑の中で咲いていた。畑の持ち主もこの花の由来も名前すら知らなかった。草丈が1mくらいで花径は15cmほどで色は純白。10数個の花が群生している時期もあった。

 

このチョウセンアサガオは花の上品さに似合わず相当なくせ者なのだ。薬用植物であると同時に毒性植物でもある。薬用の代表例は江戸時代の医学者華岡青洲がこの薬草の主成分から精製した麻酔薬で日本で最初の全身麻酔をして乳がんの手術をした。(有吉佐和子著の小説や舞台で知られている)                                                                          

 

キチガイナスビ」といった別名を持つように毒性の代表例がある。オウム真理教が信者を洗脳、自白させるための薬物原料にこの薬草を使った。チョウセンは特定の地域を表すものではなく、単に海外から入ってきたものの意味とされる。

 

ラジオ深夜便がきのう20日の誕生日の花はセンニチコウ(千日紅)と伝えていた。長持ちする花に百日草とか百日紅サルスベリ)と名付けられるが、それらより10倍ビッグな名前の千日紅。夏から秋まで長い間、丘陵の畑のそこかしこで咲いている。紅色が長いこと色あせないことを象徴してのネーミング。乾燥させてドライフラワーにされることが多い。

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ビクトルユーゴー原作の「ああ無情」の主人公ジャンバルジャンは貧しさゆえに1本のパンを盗んで19年もの監獄生活を送ることになった。時代も変わると万引きの動機も思いがけないことに起因するようになってきたようだ。まさか、教師が、まさか警官がというようなこともニュースになっている。そんなことの分析が先日の日経電子版に出ていた。

 

 高齢者が万引き犯に占める比率が3割を超えた。人口全体の高齢化を上回る増え方だという。お金はある。しかし生きがいがない。家族も友人も周りにおらず孤独に悩む。誰かにかまってほしくてつい、という場合が多いという。昔なら買い物ついでに会話があった。店先から会話が消えたことも、高齢者の孤立感を深めたともいえる。などと分析していた。

 

 クマさんは分析する。人と人との温もりが、町中の監視カメラの冷たい目で冷やされてしまった。万引きは昔貧しさから、今冷たさから。