ローマ法王の訪日に思う

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今週に入ってぐずつき気味の天気が続く。幸いこの地はお湿り程度の雨だが、東京では雨降りが続いているようだ。「さざんか梅雨」とでも言おうか。

 

この時季ウォーキングしていると、“鳥の目”的視野に気をとられ、木々の紅葉・黄葉ばかりに目を奪われがちだ。一歩野や林に踏み込んで“虫の目”的視野で覗き込むと、意外や意外、「目からウロコ」の連続だ。何年も前から通った豊田・藤岡の緑化センターの「季節の花めぐり」でのレポートだ。

 

柊(ヒイラギ)

ちょうど今頃の季節、晩秋から初冬にかけて花をつけることから、「木」と「冬」を組み合わせて「柊」ヒイラギになったといわれる。あのトゲばかりが印象深いが、実は白い美しい花が咲く。何年も前、緑化センターでの季節の花めぐりの際初めて見た。それが、冒頭の写真だ。

 

その鋭いトゲで邪気を払う木とされあちこちのお宅の門の片隅などでよく見かける。また、2月の節分の時に枝葉を戸口に立ててその葉っぱのトゲで鬼を追い払うとか、イワシの頭を枝の先端に刺してその匂いで鬼を退散させるといわれるヒイラギ。そんな用心棒的な印象ばかりだった。

 

ガイドの先生からこんな説明もあった。老木になると葉っぱのトゲがなくなり葉も丸くなる。角(かど)がとれる。”歳をとると人間角が取れて丸くなる”というのはヒイラギの葉から来ているとか。ことほどさように話題にコト欠かないヒイラギ、おまけにこんな白い美しい花が咲くとは・・・。 用心棒みたいないかつい男に可憐な奥さんがいたことを知った時の驚きみたいだ.

 

茶の木

茶の木といえば茶摘みとか自分が飲むお茶のことくらいしか思い浮かばないが、茶の木には花が咲くという、当たり前のことを改めて知った。そして、花といい葉っぱといいサザンカとよく似ている。ネットで調べるとどちらもツバキ科だ。それもそのはず、サザンカは「山茶花」と書く。サザンカは茶の花の一種ということではないか。えらい発見をしたような気になった。

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ローマ法王に上を下への大騒ぎのおもてなしと報道ぶりが、この3.4日続いた。宗教と政治の関係が不勉強の上、カトリック信者でもないクマさん、そんな大騒ぎするほどの人物かなと疑問を持つ。核廃絶を目標とすることについてはバチカン市国も日本も意見一致だ。ただ、そこに至る道筋は宗教家と政治家で違うことが浮き彫りになった。

 

法皇は広島でのスピーチで「核抑止」自体を否定し、首相官邸核廃絶のスピーチをしたのは、バチカン市国の元首としての外交辞令か、宗教家としての説教か知らないが、「核兵器禁止条約に署名をしないで背を向ける安倍さんはどう聞いた」と皮肉を込めたメディアの論評もあった。

 

日本の安全保障に責任を負う安倍さんとしては「米国の核の傘の下」という現実的な対応をするしかないと思う。そんなら、いっそ全世界の国家元首を宗教家に任せたら、人間同士の憎しみもなく争いもない世界になるだろうか?理想を説く宗教家と現実的な世界に生きる政治家とは決定的に立場が違うと思う。

 

イタリア旅行でバチカンを訪れ、サンピエトロ大聖堂や博物館を見学した。見学者が長蛇の列をなしているを見るだけでも、バチカンローマ法王の存在感の偉大さに圧倒されたが、「上を下への・・・」には疑問を持つ。