宇宙ビジネスあれこれ


きのう20日二十四節気の「大寒」。寒さがさらに厳しくなり、1年中で最も寒い時季だ。小寒から立春までの30日間を寒の内といい、大寒はそのまん中だ。寒稽古、寒修行など、耐寒のためのいろいろな行事が行われる。寒修行の坊さんが夜道を太鼓を叩いて練り歩いて行く音が遠くから聞こえ、やがて遠ざかって行く。受験勉強時代の真冬の風物詩だった。



午前中は雨模様の「大寒」だったが、昼過ぎからは日差しが出て来た。風も穏やかで昼下がりのウォーキング。一面赤茶けた枯野の中で、だだっ広い菜の花畑の周囲だけからは、ほのかに漂う春の気配だ。1月20日の誕生日の花はストックとラジオ深夜便。生憎ストックの花の画像ストックがないので、比較的似ている庭の花壇のリナリアでお茶濁しだ。


きょうの中日も産経も期せずして一面コラムの中日春秋、産経抄ベンチャー企業による宇宙ビジネスに関することを取り上げている。中日での紹介はこうだ。ロシアの新興企業が、太陽光を反射する特殊なフィルムを張った帆を備えた人工衛星で、夜空に企業名や広告を浮かび上がらせるものだそうだ。2021年には実現できそうとのことだ。



産経での紹介。東大で天文学を専攻していた女性がベンチャー企業を立ち上げ、流れ星を人工的につくるもの。高度400キロを周回する衛星から直径1センチの流れ星の「タネ」を放出すると、大気圏で熱せられて光る仕組みだという。この「人口流れ星衛星」は3日前の18日、小型ロケット「イプシロン」で打ち上げられた。第1号の流れ星ショーは来春瀬戸内海で開催予定とのこと。


なんと、スケールの大きい事業のことよ。中日春秋は「人類は星を見上げる幸せまでビジネスと引き換えに手放すつもりなのか」と嘆いているが、それは、ちょっと甘いじゃないの。今じゃ、中国が自前のGPS衛星を打ち上げ、西側陣営の米国GPSに対抗している時勢。米中冷戦は貿易だけでなく宇宙まで戦場が広がっている。



それにしても、今朝の月の入りの美しさは感動的だった。門まで新聞を取りに行くために玄関を出たら、西の空が妙に明るい。夜明けは7時頃のはずなのに・・・。しかも東の空はやっと白み始めた時間だ。西の空は満月で明るかった。70数年の人生で沈みゆく月の明るさをはじめて体感した。


宇宙ビジネスがこれだけ身近なところで取りざたされ、科学技術の進歩が目覚ましい作近なのに、こんなにも美しい沈みゆく満月をいつまで経っても、画像でも、文章でもうまく表現できない自分にもどかしさを感じた。