朝日対読売


きのうからの雨は上がったものの風がないためか乳白色のヴェールに包まれたような雰囲気が漂う夜明けだった。一日中雲に覆われ、なんとなく重い空気の日曜日。暖かさを運んできた使者がその後ろに寒気を連れてくることもなく彼岸にふさわしい暖かさだ。おかげで、家庭菜園の土手の2本のサクランボの花が満開になった。ウォーキングの道すがら、公園の梅林で、農家の庭先で、畑の傍らで目に入る梅はことごとく満開になったから、サクランボも当然だろう。



巨人6選手の契約金を巡っての朝日新聞一面トップ報道に、当の巨人軍でなく読売新聞が反論しているが、これはどうも読売の方が分が悪い。朝日は一昨年厚労省郵便不正事件での大阪地検特捜部検事によるFD証拠改ざんをスクープした敏腕記者を投入して確固たる裏づけを取った上での報道らしい。




それにしても、一野球チームの11〜15年前のリーグ内規違反疑惑を朝日は何故今頃持ち出したか。そして、国家の命運を左右する問題でもないのにどうして一面トップ扱いなんかするだろう?その仕掛けの派手さ加減には長年の両社の競争対立関係が背景にあるのではないだろうか。


反権力で知られる朝日。プロ野球界の盟主であり、権力者である巨人軍を叩くことにより新聞拡販などで競争関係にある読売にダメージを与えることになる。プロ野球開幕を2週間後に控えたこの時期がタイミングとしてよい。ということでなかろうか?


たかが、業界の申し合わせ事項の取り扱いをめぐる紛争でないか。天下の朝日、読売が目くじらを立てて論争するには余りにも次元が低い。これが、率直な感想だ。