ふみの友


台風接近。午前中のグラウンドゴルフは予定通り決行。お昼頃から降り出した。植木鉢等の避難作業が忙しい。


土曜日の季節の花めぐり。セイヨウトチノキが丘の斜面に2本あって花が咲いていた。白色で細かい赤い斑点がある。小花からなる円錐花序で、高さは15cmくらいだ。セイヨウトチノキというのはマロニエのことだと説明を受けて”はた”と思い出した。4年前4月の下旬から5月の初めに欧州旅行した時ウィーンのマロニエの並木道が印象的だった。


マロニエは並木になってこそ歌にもなり絵画にもなるのだ。小高い丘の斜面に1本や2本あっても存在感がない。ウィーンのそれは白い花だけではなく赤い花もあった。



多治見の仲間のブログに最近読んだ本にこんなエピソードが紹介されていたと友人が投稿していた。題して「ふみの友」。


いまから40年まえ、自宅に1年生の少女の手紙がついた「赤い風船」が落ちてきた。近くの小学校の創立記念日に児童たちが風船を飛ばしたものである。「がっこうのせんせいになりたい」



こちらの住所、氏名をそえて小学校あてに葉書を出した。「あなたのふうせんが、うちのにわへとんできました。りっぱなせんせいにおなりなさい」その子からはすぐに返事は来なかったが、年賀状がきた。

「おはがきありがとう。りっぱなせんせいになります。いっしょうけんめいべんきょうします」



それから40年、年賀状、暑中見舞いと毎年交換して、今年も年賀状がきた。
「うちの子が、”風船の少女”のころの私の年になりました」

・・・・著者はじつにこの間、本人とは一度も会っていない「ふみの友」である


親が子どもを虐待死させたとか、少年の仲間同士の殺人事件などと殺伐とした事件が多い昨今、何だか心の洗われる一文だ。