英国のEU離脱に思う


きのうの日曜から週明けのきょうのお昼過ぎまでは梅雨の中休み。青空と乾いた空気で快適な日和が続いた。梅雨の最中、そうは問屋が卸さない。夜にはまた降り出す予報だ。きょう、27日の誕生日の花はホタルブクロとラジオ深夜便。22日のシモツケが5月下旬の緑化センターで咲いていたように、ホタルブクロも同じようにその時に咲いていた。NHKの選定の仕方もいい加減なものだ。



先週、英国が国民投票でEUから離脱することになったニュースが世界をかけめぐった。メディアでは識者の意見が百花繚乱だ。専門家の意見だからそれは、それで拝聴に値する事ばかりだ。クマさんなりの感想は「やはり、英国人は大英帝国の亡霊にとりつかれている」ということだ。



おととしの9月下旬から10月初めにかけて欧州一周鉄道旅行をした。ユーロ海底トンネルを抜けるのは2010年に次いで2度目だった。2014年10月13日のクマさんの日記「大英帝国の虚勢?」の一部抜粋だ。

                                     (前略)<大英帝国の威信が揺らいでいるいることには違いない。EUの圏内各国間の行き来は出入国検査はなしだ。ところが、ユーロスターで英国に行く時にはパリ北駅で折り目正しい格調ある制服を着込んだ係員が空港と同じ検査をする。帰りにも、アシュフォードの駅でパリ北駅行きに乗り込むとき時には同様な検査がある。



こうした検査は欧州の国家間において国境検査なしで通過することを許可する協定であるシェンゲン協定にEU圏内で英国は加盟してないからである。大英帝国はそんじょそこらの国とは違って、格式がある。だからここまでするんだ。と大英帝国の威信を世界に見せつけるためにここまでやっているような気がしてならない。


EUに加盟しながら、通貨はユーロでなくてポンド。今回我々が利用したユーレイルパスも欧州24ヶ国が加盟しているのに英国は未加盟。こんなことも考え合わせると大英帝国の亡霊にとりつかれて、ここまで虚勢を張っているのではないかとさえ思いたくなる。>



今般、EU離脱の判断した英国民が半数以上占めたのは、短期的には移民に職を奪われるといったような経済的理由だろうが、多くの国民の意識の底流には大英帝国がEUの枠にはめられ、その支配下に置かれてはたまったものではない。そんな英国人の誇りがそう判断させたのだろう。感情が先に立って、離脱したはいいが後は”どうしたもんじゃろのぉ”というのが本音でないだろうか?



英国民のこの選択は、太宰治の小説「斜陽」の冒頭で戦後没落した貴族が、ただの人になっても食事のときに「スウプのお口に流し込み方」を云々しているシーンと重なる所があり、哀れみすら覚える。いずれにせよ、英国民のこの選択が世界を震撼させている。                                      


議会制民主主義の国でありながら、国民投票という結果の責任を国民に取らせてしまったこの選択方法の是非も問題になるのではないだろうか?クマさん的には1年半前の日記にカキコしたことが、緑内障で視野が半分欠けている目でもあまり狂いはなかったとひとりほくそ笑んでいる。