「戸締り用心 火の用心」


年の瀬らしい冷たい風の日だ。年末寒波という冬将軍が今夜あたりからやってくるそうだ。クリスマスが過ぎると師走も「かぞえ日」となる。つまり、年内も指折り数えるほどになった日々を云い、せわしさは募るものだ。その「かぞえ日」もあと4日ともなればなおさらのことだ。


師走も押し迫ったきょう12月27日の誕生日の花はナンテンラジオ深夜便。地味な白い花が6.7月頃に咲くが、何と言っても主役は秋の赤い実だ。鳥が食べない限り冬中見ることが出来る。そんなことから、この時期の誕生日の花に選ばれただろう。ナンテンが「難を転じて福となす」ことに通じることから福寿草とのセットで縁起物の飾り付けがされたり、正月の門松に用いられる。わが家の庭では山茶花とセットで冬の庭の色添えとなっている。



昨年か一昨年かの日記にカキコした記憶がある。ネットでの投書だった。千葉県柏市主婦。毎夜8時半頃に数名で夜回りをしている。私の家の前を通るとき、拍子木を鳴らして大変迷惑しています。自治会長から交番に私の苦情を伝えてもらったり、市役所の地域支援課に連絡してもらったりしましたが、まったくやめません。


世の中には、こんな了見の狭い人間がいるものだ。情けなくなる。防災、防犯などはこれをやったら絶対安全という決め手はあり得ない。小さなことの積み重ねや相乗効果で結果が出るものだ。夜警パトロールもその小さいことのひとつで、これで結果を期待する方がおかしい。



参加した人が家族で職場で学校で拍子木を叩いたことの話をすることにより、参加者数の何倍もの人に防災・防災意識が伝わる。そういうこともあるし、パトロールが終わってからのお汁粉のふるまいの席での世代間交流が地域社会にとって大きな意義のあることではないかと思う。


昔は夕涼みの縁台で子供達と近所のおじさん、おばさんとの交流があり、地域のしきたりや学校では習わないようなことも教えられたものだ。そうやって子どもたちは成長したのだ。子ども達だけでなく、大人同士の世代間交流の場所でもある。




「遠くの縁者より、近くの友」まさかの時に頼りになるのは近くの友だ。会社の仕事に忙しい働き盛りの人達こそこういう機会をとらえて少しづつ地元に根を張ってゆくことが大切だと思う。寒風の中、拍子木叩いて街を練り歩くことにはこんな意味合いもあることを知って欲しいものだ。


拍子木を叩き「戸締り用心、火の用心」と小学生からじじばばまでが声を張り上げて、町内を練り歩く年末夜警パトロールが今年も昨夜と今夜の2日間の行事だ。人口2900人の地域ぐるみで行われる。昨年は2日間で延べ140人の参加者。両日とも、パトロール終了後お汁粉が振る舞われる。かれこれ、20年続いている。

ちなみに、わが地域での今年1〜11月の犯罪被害件数は1件。昨年の同期間では11件。