良心のカケラ

mikawakinta632007-01-30

成田発バンクーバー行きJALの機内。ある中年の男性の隣の席に黒いリボンをした遺影が飾ってあった。客室乗務員が聞いてはいけない事情をその中年の男性から聞いてしまった。


銀婚式のお祝いで夫婦でカナダ旅行に行く予定だったが奥さんが1ヶ月ほど前に脳内出血で亡くなってしまったが待ち望んでいたカナダ旅行だったので連れてきたとのこと。


それを聞いた機長をはじめとするクルーは皆で相談して、奥さんの好物だった赤ワインを注いだグラスを遺影の前に置き
料理も出して乗務員すべてからのお祝いですと言って花束を渡したと言う。
中年の男性はカナダに着くまでずっと泣いておられたそうだ。


これはある雑誌に掲載されていた日本航空乗務員の美談。亡くなった方が生きてそこに居ると言う気持ちで供養するというのは、よっぽど心が豊かでないとできないことだ。


経営幹部の人事抗争や運行トラブル続きで世間から袋叩きにあっていたこの会社、そんな中にも第一線で働く人たちに良心のカケラを見た気がする。