シラタマホシクサ

雨に降られることもなく悠学カレッジ「ふるさとの自然講座」。芹沢先生の案内でシラタマホシクサと長田池だった。
きょうのコースは「三好町の自然観察地ガイド」に出てくる全11コースの1番目に紹介されているコースだ。「長田池下流谷戸コース」で紹介されている。


       

上の写真が谷戸(やと)の風景。境川の源の長田池から南側三好丘駅前の高層アパートを望む風景。写真左側の丘陵が三好CCゴルフ場。写真右側の丘陵に研究センターやあおば住宅地がある。このように丘陵地の入り組んだ谷筋に湿地や水田のある地形を”谷戸”というらしい。


昭和40年代からこうした谷戸は工場や住宅地に変わっていったが、この長田池下流には三好町内にわずかに残された谷戸の自然が見られる。その代表がシラタマホシクサだ。もともとあったシラタマホシクサの自生地は長田池のすぐ下の湿地だったが、丘陵地の開発でなくなってしまった。その後、その近くに偶然土砂を入れたら湿地が蘇り今のシラタマホシクサ群生地ができた。と先生からの説明。

シラタマホシクサは伊勢湾沿岸にだけ分布する東海丘陵要素植物群の中のひとつらしい。他に、シデコブシ、ヒトツバタゴ、トウカイモウセンゴケなどがある。 シラタマホシクサは湿地に生え、高さ20〜40cm。

                  

花は1cm未満の球形で白い球のようなのでこの名がついた。花が金平糖に似ているところからコンペイトウグサとも云われる。また、茎の先の白い花が徐々に膨らんで行く様が線香花火にも似ている。


この地域、植物だけでなく赤トンボ、カエル、イタチまで飛んだり跳ねたりで動物も自然の姿を見せている。高層アパート群と同じ視野の中でこういう風景が眺められるのは恵まれた環境と言っていいだろうか、貧しい環境と言っていいだろうか?