大英博物館
きょうも終日の雨。ひぐらしパソコンにむかひて旅行中の写真の整理にいそしむ。いと能率があがりけり。
さて、大英博物館は旅行の最後を飾るのにふさわしい見学場所だった。世界三大ミュージアムのひとつ。250年の歴史があり世界中の遺産の宝庫でそれらが一度に見られるのだからすばらしい。しかも入場料は無料。写真もストロボをたかなければOK。1日かかっても時間が足りない。それが、たった90分の見学時間。アイスランドの火山がまた爆発したら空港が閉鎖されてゆっくり見学できるのにとさえ思ったほどだ。
大英博物館 2000年に完成したグレートコート
● 古代エジプトの展示品
古代エジプト人のミイラ。写真左は極度に乾燥した熱砂に埋葬されたため完璧に保存されたという。紀元前3400年頃の成人男子。
写真右は神に仕えた巫女の人体を模した内棺(小さい方)と外棺(大きい方)。紀元前1250年頃。
● 西アジア・メソポタニア
古代アッシリアの王のライオン狩りのシーンを表したレリーフ。王は百獣の王ライオンを仕留めることによって勇気と英知を民衆に見せ付けた。紀元前870年頃。
● ギリシャ・ローマ
写真:左 古代ギリシャ、アテネのパルテノン神殿を飾っていた彫刻群。全長8m以上ある。紀元前430年頃。
写真:右 古代ガラス製品の傑作、ポートランドの壷。紀元前後。
5千年以上も前のミイラ、それもレプリカでなく本物が目の前で見えるなんて夢のような話だ。もっと時間をかけて見れば驚きばかりだろう。世界3大ミュージアムといわれるルーブル美術館、大英博物館、故宮博物館、まがりなりにも全部訪れたことになるがぜひ、もう一度訪れてみたいのは大英博物館だ。
少々皮肉っぽいが、大英博物館にこれだけ貴重な文化遺産があるのも大英帝国時代の略奪品が多いからではないだろうか。そして、カネをかけて収集したものとは違うから入館料も無料ということだろう。台北の故宮博物館にしても、北京の故宮博物館から価値の高いものばかりを略奪してきたと聞く。ちなみに入館料は450円くらい。
英国にしても台湾にしても”略奪”というあまり聞こえのよくない行為の罪滅ぼしで入館料を無料だとか安い料金で世界の人々に貴重な文化遺産を公開していると解釈しておこう。文化遺産の価値のことよりこんなことの方が気になった。