ガマの穂


全国各地区の高校野球の代表が決まるニュースを目にすると、夏らしさを感じるが天気の方はいっこうに”夏本番”らしさが感じられない。相変わらずの不順な天候だ。福島、新潟では原発事故に追い打ちをかけるように豪雨の災害だ。


朝のウォーキングで久しぶりにあざぶの丘公園の池に立ち寄ったら、いつの間にかガマの穂が群生していた。農道沿いの湿地に生えていたガマの穂がいつの間にか草刈り機でバッサリ刈り取られた光景を何度もみてきた。それを思えば、ここあざぶの丘公園の池ではそんな心配もなく居心地がいいだろう。気のせいか、何だか、ここのガマの穂は生き生きとしている。この池は水量もたっぷりある。ガマの穂にとって安住の池だろう。


福島、新潟豪雨で避難した人の中には、原発事故で警戒区域内の自宅を追われ、福島の会津地方で避難生活を送る家族もいたという。今度は雨だ。避難先の旅館が浸水し、隣町の保養施設にまた移ることになった。避難先はこれで4か所目。非情な原発事故、天もまた無情だ。この人たちをガマの穂と一緒に論ずることは失礼かもしれないが、生き生きとしたあの穂を見るとこの避難を繰り返している人たちが何とか安住の地に落着けないものかとやきもきする。