おこしもの

暦は正直なもので3月の声を聞いたらとたんに春らしいうららかな陽気になった。寒くもなし、暑くもなしでグラウンドゴルフにはもってこいの日だ。プレイ中に脱いだジャンパーをベンチに置き忘れ、家に帰った者が20数名中3人もいて世話人さんは大童だったようだ。自分もその3人の内のひとり。年はとりたくない。これも、春うらら現象か?



公民館の屋外で10人くらいのご婦人方が「おこしもの」作りをしていた。この「おこしもの」、愛知県へ越してきてはじめてその存在を知った。愛知県の一部地域で、桃の節句に供えられた伝統的なお菓子らしい。家庭で作る菓子で、米の粉を練り上げ木の型にいれて蒸して食紅をつける。菱餅のようにひな壇にお供えしてから食べる。




出来立ては、そのまま砂糖あるいは砂糖醤油をつけて食べる。日にちをおいたものは、網で焼いて食べることもある。一般家庭では木型がないので自宅で作ることが少なくなり、公民館にある木型を使って有志のサークルで作っているということらしい。メンバーの中には昔作った経験のある人がいるだろうが、大半は他所から来た人たち。果たして伝統ある菓子も次の世代へ引き継がれるだろうか?


うららかな陽気、桃の節句のお供え物、夕方名古屋に飲み会へ出かけたらターミナル駅には卒業式の袴姿の女子学生。いやが上でも春モード全開だ。梅の蕾が固いのがちょっぴり寂しい。