麻雀考


菜種梅雨と呼ぶにはちょっと早いが、そうとも思いたくなる今日の雨。3月に入って9日になるが半分以上雨降りだ。きょうは冷たい雨。週末は寒の戻りだそうだ。三歩進んで二歩下がる春の歩みだから仕方あるまい。


最近、街の中で麻雀荘の看板を見かけなくなった。レジャーの多様化で片隅に追いやられたのだろう。ところが、意外な形でマスコミの話題になっている。一つはラジオで伝えていた。(金を)賭けない、(タバコを)吸わない、(酒を)飲まないと三ないを掲げたスポーツ麻雀が年寄りの間ではやっているとか。いま一つは、先日の中日新聞。「賭けない麻雀」を掲げ、将棋や囲碁のように知的な頭脳ゲームである麻雀としての存在を願って「学生麻雀部連合会」が活動している。国内20大学が加盟しているそうだ。


麻雀は賭け事と喫煙のイメージがつきまとう。頭脳と指先を使うから年寄りのボケ防止によい。などがその功罪の昔から言われてきた代表例だ。罪の部分を拭い去り、功の部分を伸ばして無菌麻雀がいいと思う人は大いにやればいい。ノンアルコールビールを飲んで薬味の入らないそば汁で”ざるそば”を食べるようなものだ。


節度を持って、身の丈に合ったアルコール度数と量、薬味の量でこそ美味しい食事ができるというもの。味もそっけもない病院食のようなものでは生活の潤いもなければ張り合いもない。他人様に干渉するつもりもなければ、干渉を受け入れるつもりもない。