気にかかるニュース


穏やかな秋晴れのお彼岸明け。じんじんと焼き付けるようだった日射しも9月も下旬、お彼岸明けともなればマイルドな感じだ。そんな日射しを受けて庭の片隅のタマスダレが一斉に花を開きその白さがまばゆいばかりだ。


かつて赴任した地の甲子園代表校の成績や国会議員選挙の結果が気にかかるのは転勤族であった者は誰しも同じではないだろうか。また、海外赴任経験者は帰国してからでも彼の地のニュースに接するたびに色々な思いがあると思う。それらと同じ発想で、最近海外旅行した国のニュースには妙に親近感が湧くものだ。そして、ただでさえ無口な食事時の夫婦に恰好な話題を提供してくれる。


昨年チェコに旅行して以来、同国出身の力士隆の山(鳴門部屋)に親近感を持ち、おととい千秋楽を迎えた秋場所では優勝争いもさることながら幕内ドン尻前頭16枚目の彼の成績ウォッチング。残念ながら6勝9敗で昨年の秋場所に幕の内に昇進して以来3度目の十両陥落確定だ。ガンバレ!隆の山。


今年5月トルコ旅行。シリア内戦で隣国トルコのことも難民が押し寄せるかもなどと色々報じられるのが気にかかる。明治の半ば、当時のオスマン帝国の軍艦が紀伊半島沖で台風のため沈んだ。5百人以上が亡くなったが、69人が日本の艦船で国に帰り、沿岸漁民による温かい救護ぶりを伝えた。9月16日で122年になる。日本・トルコ友好の原点となる日で、朝日新聞天声人語でも扱われていた。


きのうの中日新聞「この人」欄。日本・トルコ友好の原点の地和歌山県串本町の清野信夫さん(80歳)を紹介していた。町役場で町立トルコ記念館建設の担当になって以来トルコ語を40年独学で学び、その集大成として解説書を自作したそうだ。


そんなこんなで、ふだんはめったにマスコミに登場しない国のことが取り上げられ、それがかつて訪れた国ともなるとものすごく愛着心が湧くものだ。独身時代には「トルコ風呂」の看板に目を輝かせたものだが、いまやマスコミで取り上げられるトルコ、チェコハンガリー、マレーシアなどに目を奪われる。