エスカレーターの立ち位置


雨上がりのウォーキング。豊田市境沿いに歩くいつものコース。コース沿いの厳重なフェンス越しに桜花学園の庭園がある。落ち葉の絨毯を敷きつめたベンチのまわりには人っ子ひとりもいない。はらはらと落ち葉が舞う。ひっそりとした初冬の風景だ。


大阪に赴任していた当時戸惑いを感じながら「郷に入らば郷に従え」とエスカレーターや動く歩道では右側に立ち左側を空けていた。名古屋では左右どちらに立つなどということは全く無意識だった。                                  


新幹線の新大阪駅改札ホームのエスカレーター、特に朝の時間帯は大阪人が出張などで利用するから、改札ホームのエスカレーターは右側に立ち左側空け、そして関東地方からの降車客が多い到着ホームエスカレーターは左側に立ち右側が空いている。そんなことを観察して、関東、関西では流儀があるのだということがわかった。名古屋はこれに関しては関東圏だ。エスカレーターの立ち位置の関東圏、関西圏の分岐点はどこかということを調べたヒマ人もいるとある本で読んだ。


先を急ぐ人に配慮して片側を空けるのは、「ゆずり合い」のマナーという発想から立ち位置が右だの左だのということになったのだろう。
そんなことは右でも左でもどちらでもいいのだ。「歩かず二列」、「急ぐ人は階段を走れ」これに尽きる。


中央道笹子トンネルの天井崩落事故も、車の振動でボルトが緩んだことも一因と言われているように、エスカレーターも歩いたり、走ったりすれば振動で緊急停止して乗客が将棋倒しになる。現に名古屋の地下鉄の駅でこの事故が起きている。「風が吹けばおけ屋が儲かる」式に笹子トンネル事故からエスカレーターの立ち位置にまで話が及んでしまった。