老いのデザイン


光り輝くような日差しが眩しい。肌を刺すような冷たい風がなかったら”光り輝く春”を実感するところだが、そうは問屋が卸さない。まだまだ、あさって20日が寒さのピーク大寒だ。午後には、電線がうなりをあげて吹き荒れだした。やっぱり寒の内だ。


窓際の飾り棚一帯は春そのものの温かさ。飾ってある枯葉、ホオズキはいまだに秋そのもの。よくぞ、長持ちしているものだ。春・秋と冬が窓を背中合わせにして明暗を分けている。



5年前の寿大学で愛知国際病院の院長川原先生の「老いを楽しく生きる」という講演があった。前半のアジア地域保健活動の話で時間が足りなくなり、「老いを・・・」の話まで達しなかった。書類を整理していたら、その時のレジメが出てきた。「老いのデザイン」として4点が挙げてあった。古希を過ぎた者が今さら「老いのデザイン」もおかしいが自分なりに描いてみた。


1.自己像を柔らかく変えてゆく
  肩書き社会で生きてきた自分を肩書きなしで付き合ってゆく社会の人間に変えてゆく。

2.独立と依存のバランスを保つ
  濡れ落ち葉にならない。妻に先立たれて困らないような準備をしておく。

3.居場所と居がい
  趣味を広げること。語り合える仲間をもつ。

4 人間関係の財産をつくる。
  1〜3を通じてのヒューマンネットワークを財産とする。



クマさんお気に入りの詩、ウルマンの「青春」、川原先生も講演の最後に朗読された。

    青春とは人生のある期間ではなく   心の持ち方を云う。

               (中略)

    ときには、20歳の青年よりも60歳の人に青春がある。

    年を重ねただけで人は老いない。 理想を失う時初めて老いる。


「一生 勉強 一生 青春」の人もいれば「一生 感動 一生 青春」の人もいる。青春万歳。