駆け込み退職


雨上がりの気持ちのいい朝。庭の梅のつぼみにぶら下がっている小粒の真珠がきらきらと輝いている。真っ青の空、風も穏やかでウォーキングのゴール近くになると汗ばむほどの陽気。                                         


こんな気分のいい朝は人サマだけでなく、生きとし生けるものみな共通のようだ。庭のエサ場に集まる小鳥も仲間がちがっても喧嘩することもなく仲良くやっている。まさに、平和な朝の風景。



平和ボケになる前に現実に目を向けると、「駆け込み」退職騒動にのほほんとしてる地方自治体、それを責めないマスコミに義憤を感じられずにはいられない。


地方公務員の退職金手当削減が始まるのを前に教員や警官に多数の早期退職希望者、つまり「駆け込み」退職者が出ていることが報じられている。教師が聖職者だというのは死語になってしまった。教師は教育労働者、警官は治安維持労働者になってしまったということが図らずも浮き彫りにされた気がする。


一番云いたいのは、手当削減制度を実施する前にこうした現象が起こるのは当然予測されたはずなのになぜ対策が講じられていなかったということだ。民間の会社だったら、担当者の首が飛ぶようなことだと思う。割増金付で早期退職を促すケースとは違う。今回の場合は事業計画に支障をきたすのである。地方自治体の怠慢以外の何物でもないと思う。


そういえば、昨年末の「日本未来の党」の分党騒ぎも、政党交付金が支払われる1月1日を目前にした「駆け込み」だった。「生活の党」に党名変更した小沢氏は8億円手にしたといわれる。国会議員の強欲を見せつけられた後では教師・警官が退職金の目減りを惜しんでの「駆け込み」退職をあまり責められない。地方自治体の怠慢を責める。