3月


きょうから3月。公民館の当番日。朝一番で各部屋の暦をめくってゆく。暦の写真や絵は一気に春めく。菜の花が揺れ、桃が咲いて、遠くには雪解けの山なみだ。雪深い地方でも3月の声を聞けば、きょうはきのうの冬ならず、の気分になることだろう。


2週間ほど前のこと。みよしでも畑がほんのわずかうっすらと雪化粧した日があった。カミさん、稲武(豊田市内ではあるが長野県との県境)の雪景色をスケッチするといって出かけた。その際、最近テレビでも取り上げられた「氷瀑」をカメラにおさめてきた。地元住民の方が家族総出で、自分の土地に作り上げた「氷瀑」だそうだ。水をかけてツララを大きくし、高さ16m、幅15mもあるそうだ。この氷瀑も暦が1枚めくれただけで、何となく気分が変わってきているだろう。


「他人の土俵で相撲をとるな。自分の土俵でとれ。」先日、酸ヶ湯の大雪にちなんで思い出したかつての上司の「八甲田雪中行軍遭難事件」の話。そのついでに思い出したのがこの言葉だ。「相手のペースに乗るな、自分のペースに相手を乗せよ」ということだ。相手のペースに乗せられると防戦一方で自分の主張ができなくなるのだ。


テレビで国会議員のトーク番組などをみていると、先生方はたいがい相手の話を遮ってでも強引に自分のペースにもって行こうとしている。逆に、相手が自分の話を遮ろうとしてきても引かない。つまり、自分の土俵で相撲をとろうとしているのだ。知らず、知らずに相手を自分のペースに引き込むか強引に引き込むか最後は人間性の問題だろう。