トヨタとフェラーリ

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すっきりと晴れてまさに初夏の陽気。グラウンドゴルフをしていても汗ばむほどの夏日となった。奈良県では真夏日になったとか。こんな陽気になれば、なかなか手をかけてもらえないウチのバラにも花開くときがきた。



CDにおさめた古い写真を整理していたら小学4年の孫がフランスの幼稚園時代に家族旅行でイタリアに行き、フェラーリ(高級スポーツカー)博物館を訪れた時の写真が出てきた。07年の8月のことだった。マニア垂涎の的フェラーリ458イタリアは3千万円はする。そんな高級スポーツカーに特化したメーカーだ。



きょうの朝刊各紙は今年3月期の決算でトヨタの営業利益が1兆3200億円となり、来年3月期には子会社を含めた世界販売台数で世界初の1千万台超を狙っていることを報じていた。そうかと思えば、イタリアのフェラーリは「売れすぎてはブランド価値を守れない」と生産抑制を発表している。


フェラーリは2012年、世界で7318台販売、営業利益は過去の最高455億円だったという。昨年は中国で500台販売したという。「フェラーリの魅力は、他社を寄せ付けない独創性だ。年に500台も売れては独創的な存在たりえない。」と販売台数よりはブランド価値維持を優先する姿勢を明確にした。また、音もなく、走る感動のない電気自動車は作らないこともフェラーリの会長は明言したという。




人生いろいろ、企業もいろいろ。トヨタは戦後日本が目指した規格大量生産型の近代工業社会の優等生。フェラーリはイタリア特有の職人の個人経営商店の延長線上にあるような優良企業にみえる。