日本旅館のよさ


目覚めると久しぶりの青空。梅雨の晴れ間が広がった。雨上がりで庭や畑の草引きにはもってこいの日となった。畑の作物にとっては慈雨だったろう。みな生き生きとしている。ズッキーニが一段とおおきくなっている。花の径が15センチ以上の大きさに成長している。


先日朝日新聞のデジタル版に載っていた。東京都心に純和風の高級旅館が進出するそうだ。それも18階建てのビル1棟まるごとらしい。一人一泊5万5千円から。計画するのは全国に29の宿泊施設を展開する星野リゾート。2016年開業予定。日本旅館を世界ブランドに進化させる中、東京進出するのは自然の流れ。というのが同社社長の弁。


先日泊まった富士山温泉鐘山苑は富士山を見渡せる2万坪の総敷地の中に大庭園を有する宿だ。プロが選ぶ日本のホテル・旅館百選の総合ランキング9位に入る旅館。施設、料理など申し分なかったが、ひとつ違和感を持つ面があった。仲居さんの応対ぶりが、すべて立て板に水を流すがごとくマニュアル通りで、まるでファストフード店の店員みたいに温かみが感じられない。


日本旅館のよさは湯上りに浴衣でくつろぎ、土地の言葉で客をもてなす仲居さんの温かみでないか。それを、和服を着た仲居さんがビジネスライクなもてなしをしてくれても一点の落ち度はどこにもないが違和感を持つのだ。日本旅館を世界ブランドに進化させようとしている星野リゾートなら当然そんなことは織り込み済みだと思うが。