「特別」を安売りするな


雲の切れ間から時折かっと照りつける日差しは真夏並みだ。そして蒸し暑い。グラウンドゴルフもきょうから半袖半ズボン。庭のノウゼンカズラ、ユリ、アマリリスの赤い色が、蒸し暑さにまだ慣れてない体にはどうしても暑さを倍加させる色に見えて暑苦しくて仕方ない。真夏のぬけるような青空の下でのこれらの花の色ならいかにも真夏の日照りを象徴していると思えるが・・・。




市役所から25年度市民税・県民税の納税通知書が送られてきた。その通知書には「年金特別徴収用」と書かれていた。以前からそう書かれていたと思うが特別気に留めていなかっただろう。何気な気づいたのだ。市役所に電話で尋ねた。何のことはない。「年金天引き用」なのだ。


「特別」なんて言う言葉は本当に特別の場合だけに使わないと「特別」の意味がなくなってしまう。JRの特別急行、特急がその最たる例だ。今、普通急行準急行なんて1本もないはずだ。普通列車と快速列車と特急列車だけのはずだ。「特別」の大安売りの感がしないでもない。



「特別」をやたらと付けるのはお役所の慣例だろうか。特別会計、特別委員会、特別捜査部などと。先日、テレビのニュースでやっていた。8月から気象庁では、従来の注意報、警報の上に「特別警報」を設けて運用を始めるという。大雨や暴風は「数十年に1回程度の強さ」の場合に出すという。特別警報がでたら市町村は住民に周知する義務を負うことになった。


よりきめ細かな防災、減災のために「特別警報」も必要なことだろう。「特別」クラスを設けるとその下がかすみがちになることも視野に入れておくことも忘れてはならない。JRからただの急行や準急が消えてほとんど特急となった。まだ特別警報でないから大丈夫という気の緩みがあってはならない。