心配、ガラパゴス軽四


朝から梅雨空に生暖かい湿った空気でいかにも不快指数が高そうな日だ。毎年のことながらカミさんと市民病院で健診を受けた。帰り道、近道をしたら、カミさんいわく。「ご近所さんにも内緒の秘密のワラビの群生地がこの近くにある。ちょっと立ち寄って」この不快指数の高い日によくも行く気になるものだ。こちらは、車の中で待つことに。待つ間に見つけたのが、この野苺。子供の頃、ヘビイチゴなどといいながら食べたのが懐かしい。





先日の新聞の報道。5月の新車販売ランキングで上位10車種のうち、軽自動車が7種を占めた。と。また、新車販売台数における軽自動車の比率は4割近くに達した。と。日産が三菱と手を組んで、今月共同開発車を日産ブランド初の軽自動車が売り出された。これもニュースだった。


軽自動車がこれほどもてはやされるのには、それなりの理由があろう。税金が安い。初心者に運転しやすい小さな車体。燃費の向上。高速走行の安定性の向上などがあるだろう。だが、待てよ。ユーザーのニーズに迎合してメーカー各社が軽自動車にシフトすることに落とし穴があるのではないだろうか?


携帯電話でいうガラパゴス現象というやつだ。日本の携帯は独自に発展・進化したものでたとえ技術的に優れていても、海外では通用しないということだ。つまり日本の携帯は世界から「孤立」した状態というわけだ。逆に言うと日本においては日本のメーカー以外、ほとんど大きくサービスを展開することができていないということだ。


外市場では通用しにくい日本独自の小さな車体、エンジン排気量の規格。国内でしか売れない技術や仕様にこだわり、世界市場での競争力を失った携帯電話の二の舞は避けてほしい。軽ブームを国内だけに終わらせず、世界戦略に結びつけることを期待したい。自動車企業城下町の片隅でひっそりと暮らす隠居でも”殿のご加護あればこそ”と殿の動静が気にかかる。