夏本番


参った、参った。うだるような暑さが続く。だが、待てよ。米つくりには雨とともに夏の高温があってこそだ。猛暑、酷暑をあんまり毛嫌いもできないぞ。
                                                      

夏は田の草取の季節。子供の頃、お袋からよく聞かされた。戦時中の米のない時田舎の親せきから米をもらっていたから、戦後になっても暫くの間、田植、田の草取、稲刈りの時には手伝いに行った。何が,えらいかと云ったら暑い最中での田の草取りほどえらいものはないと。

      
大げさに言えば、暑さとともに生きてきた日本人の歴史だ。ところが、今月に入り急な猛暑で熱中症患者が続出。色々と事情のあることはわかる。一体、どうなってんの?ドラゴンズの野球、グランパスのサッカーの試合ぶりを見るようだ。



梅雨明けが早すぎたのか、ウォーキングコースの雑木林やらウチの周りの木々がらはセミの声は聞かれない。耳からの夏本番の演出が遅れているようだ。真夏を彩る神秘の白いレース、カラスウリが農道沿いの雑木林で咲き出した。朝5時半頃だったら、夜行性の花と云えどもまだ頑張っている。この花から秋にはうづらの卵大の赤い実ができる。


丘陵地の畑の土手では、これぞ真夏の花木の代表格ともいえるサルスベリがもう咲いている。高浜虚子の「炎天の 地上花あり 百日紅」がそれを物語っている。約100日間咲き続けることから百日紅。ウチの庭にもあるが木の幹はスベスベ。猿も滑ることからのネーミング。


セミしぐれ”を置いてきぼりにして夏本番がやって来た。