寿命の先送り


先週金曜の午後以来久しぶりの青空がもどった。きのうあたりから朝晩は本当に涼しくなった。いくら「処暑」が過ぎたと云ってもに日中は、やはり8月だ。きのうの誕生日の花ケイトウや写真のアメリデイゴの燃え盛る炎を彷彿とさせる暑さだ。


このアメリデイゴ、お隣さんの向かいの歩道の植え込みに咲いている。お隣さんの庭に植えていたものがあまりにも大きくなるので、伐採して植え込みの片隅に放置しておいたら根づいてしまったようだ。7月の初めに花が咲いたので、街路樹の刈り込みに来た人に頼んで伐採してもらったがまた生長して花を咲かせている。


ペットとして飼われた動物が野生化したのと同じ運命をたどっている、このアメリデイゴ。もう何年繰り返しているだろうか。10年くらいだろう。成長して花を咲かせると切る。隣から遠目にへんてこりんな形をしたどぎつい色の花を楽しませてもらっている。




今月の初めに「朝型人間」と題する日記の中で、やりたくない勉強を先送りしている間に朝型勉強、朝型人間になってしまった。そんなカキコをした。その2,3日後の朝日新聞天声人語が自分のような人間のことを分析していた。その日のカキコは「問題を先送り傾向の強い人は、弱い人より飲酒、喫煙、ギャンブルなどの習慣を持つ人が多い。と。見事、図星だ。酒もたばこもギャンブルも「あしたからは、やめる。だから、きょうだけは」。この道は何度通った道だろう 。」そんなカキコだった。



子どもの夏休みの宿題をはじめとして、先送りをすることが多いのがこの世の常だろう。きのうの毎日新聞「余禄」欄でも先送りする人間、しない人間を分析した「マシュマロ理論」を紹介していた。米スタンフォード大学が1960年代に4歳の子どもたちにマシュマロを1個ずつ与える実験をした。


一定の時間食べずに我慢出来たらもう1個あげると約束する。我慢した子としなかった子の学力を15年後に比べたところ、我慢した方の得点が平均2割近く高かった。目先の安楽に飛びつかず、将来の成果を求めて自ら律する人が伸びる。だから、遊び回るのを我慢して、先送りせずに宿題を済ませた方が良いようだと諭していた。


そう先の長くない人生で、今さら自分の人となりを色々な角度から分析してみてもどうなるでもない。朝日も毎日もコラム欄で物事の先送りをネガティブに捉えているが今、自分に必要なのは健康な状態での寿命の先送りだ。寝たきりでの寿命の先送りは御免こうむる。