秋の七草


素晴らしい秋晴れに恵まれた週末だった。翌月1日付発行の2つの会の会報づくりで月末の週末は憂鬱な気分になることが多い。9月の月末の週末は2つとも会報も出来上がり配布も終わった。土曜は豊田・藤岡の緑化センターでの恒例催事「季節の花めぐり」に参加。日曜は尾張旭の国際交流協会メイちゃんパパさん企画プロデュースのデキシーランドジャズのコンサート。心身とも晴れやかな週末といったところだった。


 

   

豊田・藤岡にある愛知県緑化センターには、多種多様な植物が自生・植栽されている。そこに咲く花の名前の由来、用途、植物にまつわるエピソードなどを交えながら、職員とガイドボランティアが案内してくれる。(年間15回開催)今月のテーマは秋の七草


万葉集には秋の七草を詠んだ山上憶良の旋頭歌(5・7・7. 5・7・7)がある。「萩の花/尾花葛花/なでしこが花 をみなへし/また藤袴/朝顔が花」最後の「朝顔が花」はいまの朝顔でなく桔梗のこと。(夕顔という説もあるらしい)


春の七草が食べる植物が対象となっているのに対し、秋の七草は姿を見て楽しむ植物が対象となっている。緑化センターで七草のうち六草は見つけることができたが、撫子だけは見つからなかった。他所で撮ってパソコンのフォルダーに入っている画像から借用。


● 萩 クサカンムリに秋だから、やはり日本の秋を代表する花だろう。萩は草でなく木。どうしてキヘンに秋にしなかったのか? 素朴な疑問。


● 尾花(芒 ススキ) ススキとは「すくすくと育つ木」という意味があるらしい。ススキは草。その草に「すくすくと育つ木」の意味とは? 萩とは逆のケース。万葉の昔は木も草も分け隔てがなかったのでは?


● 葛 たくましい蔓を伸ばし、ほかの草木さえおおいつくす。葉の陰に赤紫の花を円錐状につける。秋風が吹き渡ると、葉が翻り、白い裏が見える。これを「葛の裏見」といい、古来「裏見」に「恨み」をかけて和歌に詠まれた。


● 撫子(ナデシコ) 名前の由来は「なでたいほどかわいい子」。中国から平安時代に渡来した、唐撫子(からなでしこ)に対して、在来種を大和撫子やまとなでしこ)と呼ぶ。日本女性の美称によく使われる。


● 女郎花(オミナエシ) 漢字から遊女と思いがちだが、「おみな」は昔の言葉で若い女性のこと。たおやかな姿で黄色い細やかな粟のような花をつける。


● 藤袴(フジバカマ) 名前の由来は花の形が「藤色のはかま」に似ている所から。乾かすといい香りがするので昔は香水の代わりに使われた。


● 桔梗(キキョウ) つぼみの状態では花びら同士が風船のようにぴたりとつながっている。つぼみが徐々に緑から青紫にかわり裂けて6-9月に星型の花を咲かせる。写真は花が終わり実になったところ。