棒の手


好天続きの3連休が終わったら、今度は10年に一度の強力な台風の脅威。今夜半から明日の朝にかけて最接近のようだ。こんなにも美しいコスモスが共倒れにならないか心配だ。


きのうの神社の祭礼で「棒の手」が奉納された。毎年恒例の催事だが、こうした民俗芸能は愛知県に住むようになって初めて知った。そのはずだ。愛知県の尾張・西三河だけに伝わる芸能だということを、5年ほど前豊田の棒の手会館に見学に行ったときに知った。


棒の手は戦国時代に農民の自衛の武術が、五穀豊穣祈願のため奉納される献馬を警護することから奉納演技に変質して行ったとされる。各地域ごとに、特徴のある演技の型が形成されてゆき、それがさまざまな流派として発展していったとされる。現在10以上の流派あり、それぞれの保存会が受け継いでいる。


献馬には棒、槍、薙刀、鎌などの武具で武装した警固の一団が行列してつき従う。棒の手の演技の際にはこれらの武具を用いる。火縄銃や真剣も持たれたという。


クマさんの目。
農民がこれだけの武装することをよく為政者が許したと思う。祭礼というたてまえに守られて藩にとっての「予備兵力」という意味があったのか、それとも農民が祭礼を隠れ蓑にしていつでも武装蜂起することができることで、為政者をけん制していたものか?真相はどちらだろう。興味深々。