歴史散歩 松平郷


週末は今シーズン初めての雪景色の朝となった。だいたい年末に一度は積もるみよしだが、珍しくこの冬は年明けにやってきた。といっても、観測ではカウントされない程度の雪だった。それでも、何だか嬉しくなるものだ。


この程度の雪だから当然新春グラウンドゴルフ大会は開かれた。物好きにな200数十名が市の陸上競技場に集まった。スタート当初は凍ったグランドでボールがゴロゴロ。やがて融けて泥田の中でのゲーム状態。みな、泥試合にはならずフェアプレーだった。



先週の金曜日、生涯学習講座歴史散歩「家康のルーツを訪ねる」第1回は松平郷を訪ねた。ここは、徳川300年の礎となった松平氏発祥の地。豊田の市街地から東に10kmほどの山村に位置している。一帯は「松平氏遺跡」として、国の史跡に指定されている。 松平家菩提寺である「高月院」をはじめ、家康を祀った「松平東照宮」、 松平家と徳川家ゆかりの品々が展示されている「松平郷館」など、見どころも豊富だ。


● 徳川家康の祖松平氏
徳川家康の祖である松平氏は、遊行僧が諸国を流浪中に松平郷に入り、土豪在原信重の末娘の婿となり還俗して、松平親氏を名乗り松平城を本拠としたのが始まりと云われている。


 
● 高月院
1367年足助次郎重政が松平郷主在原信重の援護を受けて「寂静寺」として建立。1377年松平親氏が本尊阿弥陀仏、堂、搭のすべてを寄進してから「高月院」と改められ、松平氏菩提寺となっている。その後徳川家康によって寺領100石が与えられ、明治維新まで将軍家から手厚い保護を受けていた。山門や本堂は、1641年に徳川家光によって建てられたと云われている。






 
● 松平東照宮
この東照宮に現存する水濠や石垣は、松平家九代尚栄によって関ヶ原合戦後築かれた。はじめは、八幡宮と称して松平家の屋敷神だった。1619年家康を、1965年親氏を合祀した。松平家は大正初期までこの地に居住した。




 













● 松平郷館
松平家と徳川家にまつわる歴史的な資料が数多く収められている。松平家から徳川最後の将軍慶喜までの手書きの系図が掲出されている。松平家を遡って行くと伊勢物語でお馴染み在原業平に行き着く。知立八つ橋の無量寿寺で「からころもきつつなれにし・・・・」と詠んだのも在原業平だ。意外な人物がこの西三河に縁があることを始めて知った。

徳川家康関ヶ原の合戦で着用した甲冑が飾ってあった。ガイドの説明では本物とのこと。