瀬戸内寂聴


午後からは雲が出て来たものの、午前中は青空に快適な春の日差し。グラウンドゴルフをしていても汗ばむほどの陽気。きのうのクマさんの日記に不覚にもこんなことをカキコしてしまった。「今週は暖かな日和に桜の開花宣言を待つ日々となりそうだ」と。きのう名古屋で桜の開花宣言があったことを今朝になって知ったのだ。


名古屋の標準木で開花しても、ここみよしの四つ池ではまだまだ”つぼみ固し”といったところだ。桜の開花の露払いにきのうアップした雪柳を初めとした白い花がハクモクレンが桜公園で、アンズの花が農家の庭で春を告げている。





こたつの上にカミさんが図書館で借りてきた本、瀬戸内寂聴著「老いを照らす」がおいてあったので拾い読み。


この人、文化功労者にまでなった人とはいえ、昔は不倫をして単なるポルノ小説の書き手ではないかという先入観がどうも拭い切れない。なのでじっくり読む気にはなれないのが半分、不倫を懺悔して尼僧になったおばあさんがどんなことを書いているか興味が半分で拾い読みになった。


<トシをとるとホントに月日の経つのが早い>などということは、寂聴さんに言わせると「自分の歳を意識した瞬間に、その人は老人になるし、老いも早まる」らしい。「誰にも逃れることができない老いと死。せめてできるかぎり、美しく老い、美しく死のうではありませんか」と呼びかけている。


宗教観をベースに91年の人生経験、とりわけ数々の修羅場を経験してきた人生観、情熱、で説得力がある。「金を取る宗教は偽物」という考えなど共感できることが多い。先入観だけで人を判断してはいけないということを、今更ながら痛感。