土用


きょう29日は土用丑の日。珍しいこともあるもので、長女が昼飯時にコンビニうな重を届けてくれた。我が家では毎年この日から3日ほど梅干しを日干しにする。土用干しは梅だけかと思っていたが、昔は衣類や書籍の陰干しが夏の土用の時期に行われるのが年中行事だったらしい。きのうで全国的に梅雨明けとなり、この1,2日はカラッとした天気で確かに土用干しには最適な時期だ。先人の知恵は大したものだ。


土用の意味を知ったのは偶然のことだった。現役時代ある中小企業を訪ねた時だった。事務所の壁にこんな掲示が貼ってあった。「今年の土用は春○月○日〜○月○日 以下夏・秋・冬もいつからいつまで。この期間には土を掘り起こすような工事をしないこと。社長」大体、そんなような内容だった。


その会社の人にどういう意味か尋ねた。立夏立秋立冬立春の直前約18日間を土用と云って、その期間は土の気が盛んになるとして、動土・穴掘り等の土を犯す作業や殺生を昔から忌み嫌ってきた。その会社のオーナーはいまだに忠実に守っているとのことだった。今は、年4回ある土用のうち夏土用しかも、丑の日ばかりがクローズアップされているようだ。



このところの朝晩の涼しさで、まだ7月と云うのに秋の七草のクズの花が咲き出している。東名高速の土手に隣接する荒れ地だ。季節の移ろいが杓子定規で計ったように変化して行ったら味気ない。梅雨が明けて1週間余りで秋の七草が咲く。そこには心ふるえる感動と繊細な季節感がある。


きょうはとんだ厄日で、歯が痛くなるは、車に乗り込むとき腰をひねって軽いぎっくり腰になるは・・・。長い間、腰かけているのがつらい。これでおしまい。