「現場力」落ちた原因


相変わらずのぐずつき天気でけさは傘を持ってのウォーキング。9月の声を聞いて、雑草地を我がもの顔でほとんど占領しているクズも本格的に花が咲き出し、葉の陰から表へ露出するようになった。時折吹いてくる風に煽られて白い葉の裏を見せていた。


                                          

どれほど我が物顔かというと、まわりの木々をつるで覆ってしまうほどの生命力で、ひと夏で10mくらい成長するらしい。クズの葉の陰に赤紫の花を円錐状につけてゆく。花は下の方から咲いてゆく。こんな厄介者でも一応は秋の七草のひとつだ。  


去年の今頃の「季節の花めぐり」の際に講師から聞いた話を思い出した。クズに覆われた雑草地に秋風が吹き渡ると、葉が翻り、白い裏が見えるのが「葛の裏見」。古来、「裏見」に「恨み」をかけて和歌に詠まれたそうだ。


          
秋風が吹き返す葛の葉の裏を見るにつけても、ドラナインのドラキチに対するつらい仕打ちは恨んでも恨みきれない。ドラゴンズは先の6連敗で今年は終わった。これで、ドラゴンズの戦いに一喜一憂することもなくなった。多治見の俳人shionさんが和歌は苦手と云いながらも詠んだ一首。
     「ドラゴンズ 負けてしまへり きのふけふ 葛の裏見の殊に激しき」



大製鉄所で黒煙が噴出するトラブルが今年これで5回目。ちょっと考えられない事態だ。 おととい3日のことだ。新日鉄住金名古屋製鉄所で爆発事故が起き15人が負傷した。安全の面でも世界の先頭にいたはずの日本の工場で「現場力」が落ちている原因は何だろうか?


目に見える要因としては「団塊世代のベテラン作業員の大量退職や自動化によって、若手作業員に知識や経験などのノウハウが伝承されていない」ことが大きいのではないだろうか。目に見えないところで徐々にむしばまれている要因としては「大企業、業界のリーディングカンパニーとしての驕り」もあるのではにだろうか。東電然り、朝日新聞然り。