狐の嫁入り


午前中に「狐の嫁入り」があったり、午後はどんよりとした空から時折薄日が漏れて来たり小雨が来たりと、はっきりしない天気の一日。天気雨のことを「狐の嫁入り」というのは、この地方だけで使う言葉かどうか知らないが、こんな言葉を使うのは何年ぶりのことか。


ところで、天気雨を「狐の嫁入り」というその云われはなんだろう?晴れていても雨が降ると云うウソのような状態である「天気雨」。意外なことが起きて訳がわからなくなる状態を「狐につままれる」という。こんなことから狐が介在して意外な状況を作り出していることはわかるが、「嫁入り」がどうも結びつかない。 よくわからん。



NHK朝の連ドラ「マッサン」、見出したら目が離せなくなった。山崎豊子の「華麗なる一族」や「沈まぬ太陽」のように大きな流れがノンフィクション、人間模様がフィクション、そんな流れを汲んだ喜劇のように思える。主人公マッサンはスコットランドでウィスキーの醸造を学んだ後北海道余市でニッカウィスキーの創業者となった竹鶴政孝という実在した人。


マッサンは鴨居商店(サントリーの前身寿屋)の大将(サントリー創業者鳥井信治郎)にスカウトされ、国産第一号蒸留所となる山崎蒸溜所の建設に関わる。その後、ウィスキーの製法の意見が食い違いマッサンは大将と袂を分かち北海道に渡る。


けさの放映分ではウィスキー事業の展開から手を引いた住吉酒造を退職して2ヶ月も経ってもマッサンは職が見つからず妻のエリー共々焦っていた。一方鴨居の大将は、ウイスキー事業に本腰を入れ、本場スコットランドへの人脈作りを始めるところで終わっていた。



きのう京都のバスツアーの帰りが遅くなったので、きのうの中日夕刊をマッサンの放送が終わってから読んだ。そこにこんな記事があった。英国の著名なガイドブック「ウィスキー・バイブル」2015年版がサントリーの「山崎シェリカスク2013」を世界最高のウィスキーに選出した。2015年版ではスコットランドの製品が初めてトップ5に入れなかつた。とのこと。


テレビでスコットランドへの人脈つくりを始めたと思ったら、その直後に読んだ新聞では世界最高の栄誉を獲得。天気雨になってもおかしくない。狐につままれたような感じだ。フィクションとノンフィクションが絡まり過去と現在進行形が絡まってくると多次元の世界だ。