高倉健


岐阜では初霜、初氷が観測されるほどの冷え込みの朝。日中は風も弱く、安定した晴天で過ごしやすい一日。久しぶりに藤岡の県緑化センター、「季節の花めぐり」に参加した。テーマは「紅葉と木の実」。予想していた通り、万博公園と同様紅葉はまだ少々早く、水辺で風当たりのよい場所だけが紅葉している状態だった。青空の下でのウォーキングには最適な日だった。


きょうのテーマとは関係ないことで感心したこと。緑化センターのこの催事、4月から事務局の担当者が代わった。それまでの定年前の初老の男性から中年の女性に代わった。彼女、毎回資料をたくさん用意してくれる。花めぐりが終わるとハーブティーや茶菓子を出してくれる。その上、テーマに因んだ歌を参加者全員で合唱させる。ちなみにきょうは♪ 秋の夕日に照る山紅葉 で始まる「紅葉」。


きょうの参加者は平日にもかかわらず約30人。今年の夏ころまではせいぜい15,6人から多くて20人位までだった。彼女の地道な努力が口コミを呼び実を結びつつあるのではないかと思う。ひとりの担当者の熱の入れようでこんなにも変わるものかと感心した次第。こんな部下を持った上司は果報者だ。



高倉健が亡くなった。けさの新聞は前日に「21日解散」の首相記者会見がなかったら、おそらく一面トップの扱いだったろう。全国紙のコラム欄はすべて健さん絡みだった。昨夜の7時のNHKニュースでさえトップニュースだった。7時10分からの首相会見のつなぎの感はあったが。


昨夜の報道ステーションでもトップ扱いだった。負けると分かった闘いでも、信義を貫き最後まで闘いぬくヒーロー健さんの姿が全共闘の学生たちに圧倒的な支持を受けたなどと長々とやっていた。今朝の朝日新聞天声人語に至っては、英国の哲学者ベーコンの言葉を引き合いに出して褒め称えていた。確かに文化勲章をもらった偉大なる俳優にちがいない。


劇場でもテレビでも高倉健が出演する映画を一度も見てないクマさん。全共闘が活動していた時代には社会人になっていた、60年安保世代のクマさん。全共闘の学生から健さん演じるヒーローが圧倒的支持を受けていたなんて彼が逝って初めて知った。マスコミがあまりにもオーバーに美化しすぎていないだろうか。健さんの後期の作品を見たらきっとクマさん、きょうのカキコが間違っていたことに気付くだろうと思うが・・・。