トップリーダーの資質


きょう12月22日は「冬至」。1日のうち昼の時間は半年前の夏至を境にして短くなりはじめ、一番短くなるのがきょうの冬至ということだ。あすから衰えた太陽が復活に転じ、同時に昼の時間が長くなって行くと思うと何か特別な日にも感じられ”いいね”と云いたくもなる日だ。テレビでは柚子湯や冬至かぼちゃの風景が映し出されていた。


そんな特別な日に思えるから、冬至の日の日の写真を撮ってみた。科学的に云えば、北を0度として118.4度の方向で太陽の頭が地平線に一致する時刻が6時57分。そんなことを云ってしまえば無粋極まりない話だ。今まさに世を照らさんとする光明と漆黒のシルエット。なんだか神々しい。


きょう冬至の日、1年で最も弱い光が日の出とともに照らし出された。弱くて衰えた太陽といえども。大宇宙に君臨する太陽だ。それまで黒ずんだ茶褐色のケヤキの大木が見る見るうちに茜色にそまってきた。「腐っても鯛」ならぬ「衰えても太陽」だ。


衆院選を終わって1週間。先週はリーダーの資質を問われるニュースが多かった。選挙絡みで云えば、かっては日本のリーダーだった菅直人、日本のオピニオンリーダー朝日新聞、そして理化学研究所のリーダー野依理事長だ。


菅直人
総理大臣をつとめた者が今回の衆院選では、前回と同様に選挙区で敗退した後、比例代表で復活当選を果たしたのだ。しかも、同じく復活当選を狙った海江田代表を押しのける形で、全候補の最後の議席に滑り込んだのだ。民主党のことを考えるならば、自分が辞退して海江田氏を繰り上げ当選にするくらいの配慮があっても良さそうなものだ。海江田氏の落選で、せっかく議席を増やした民主党が負け戦ムードになってしまっている。かっての日本のリーダーが自分のことしか考えない。その資質を疑いたくなる。


朝日新聞
選挙の翌日15日の天声人語そのまま引用すると「集団的自衛権原発の再稼働、特定秘密保護法といった民意を分かつ争点を、アベノミクス柄の風呂敷で巧みに包んだ感がある。勝利すなわち白紙委任ではないことを、お忘れなく願いたい」と述べている。読者に真実や多様な見方を示すべき新聞、とりわけ日本のオピニオンリーダーとも云われる朝日新聞が、どこかの政党の機関紙みたいな論調だ。そのリーダーの資質を疑いたくなる。


理化学研究所野依理事長
理科学研究所の小保方晴子研究員が参加した検証実験で、stap細胞は作製できなかった。そもそも未熟な研究者の論文をろくに検証もせず、大々的に発表した責任は理化学研究所にある。その理事長トップリーダーは野依良治氏。ノーベル賞受賞の偉い学者だ。トップリーダーとしての身の処し方は、ノーベル賞をとっても身につかないようだ。スポーツの世界でもよく言われる「名プレイヤー必ずしも名監督になれず」だ。