おいしい山形空港


天気は下り坂、あすは雨模様の予報だ。けさのウォーキング、丘陵地の稜線上から西の方角のはるか彼方に雪山の連峰がくっきりと浮かび上がっている。おそらく、養老山系だろう。1年に幾度も見られる光景ではない。空気が澄んでいる冬の空ならではの景色だ。




冬芽の存在を知ると、身近な所でも案外あるものだ。「灯台下暗し」でウチの庭でアジサイの冬芽がペン先のような目を出していた。すぐ下の四つ池の池畔ではソメイヨシノが、あの可憐な花からは想像できないようなゴツゴツとした、ミトンのような形の芽が寒風に耐えていた。


きのう名古屋で地下鉄に乗ったら、1編成6両の車両の車内広告が中吊りをはじめ、ドア横、天井側面すべて山形県のキャンペーンポスターが張り巡らされていた。一番目についたのは「名古屋小牧空港 65分 おいしい山形空港」の宣伝文だった。人を食ったような”おいしい山形空港”とは何事だ。まじめにやれと云いたくなる。



ネットで調べたら、恥ずかしながら自分が知らなかっただけで今全国の地方空港ではこれが流行りだそうだ。土地の名物を織り込んだ富士山静岡、徳島阿波おどり。動植物の名前を織り込んだ対馬やまねこ、五島つばき、コウノトリ但馬、方言の入った富山きときと、漫画キャラクターを織り込んだ米子鬼太郎、鳥取砂丘コナンなどと目白押しだ。


これだけの愛称ブームは「地方創生」の一環として地方が張り切っているのか、それとも地方空港の経営が苦しいことの裏返しか?後者の方ではないだろうか。人口減少がわかっていながら作り過ぎた地方空港。航空自由化が遅れLCCが特効薬となっていないことなど色々原因はあるだろう。地方空港が金をかけずに、アイデァ勝負でなんとか活性化につなげたい気持ちはよくわかる。


熊さん八っあんではどうすることもできない。ここは石破大臣の手腕にかかっている。