日本百名山  伊吹山


「暦の上ではあすから春」そんな世間の声に応えてくれたのか、氷点下の朝でも日中は風も穏やかになり日差しにぬくもりを感じる日となった。春の足音がそこまで近づいてきた。


今、NHKBSで連続朝の15分番組。グレートトラバース「日本百名山完全人力一筆書き踏破」を放送している。ついつい引き込まれて見入っている。深田久弥日本百名山」が出版されてから五十年の今年、日本百名山すべての頂を登り、その間、一切交通機関を使わず、自分の脚とカヤックだけでつなぐ、途方もない挑戦なのだ。


屋久島・宮之浦岳からスタートし、北海道・利尻島利尻岳まで総移動距離7,800km、200日間かけて日本百名山に“人力のみ、一筆書き”でチャレンジする壮大な旅に密着取材している。挑むのは、日本を代表するプロアドベンチャーレーサー田中陽希。



きょうの放送は伊吹山だった。ここは馴染みがある。2度頂上まで行っている。彼は当然、麓からすべて歩いている。こちらは標高1260mの駐車場から遊歩道を1km歩いて1377mの頂上だ。’08年の8月と’09年の9月に行っている。生涯学習講座で登山と云うより野草を見るのが目的だった。



織田信長により山上に野草園が造られときに欧州から取り寄せたキバナレンリソウは、欧州と伊吹山にしか現存しないといわれている。09年に行ったときのサラシナショウマトリカブト(上の写真)とルリトラノオ(下の写真)の紫色は見事だった。


その時のクマさんの日記の一節。「伊吹山高山植物」などとパンフレットにうたっているが、ギボウシをはじめとして普段近所で見る花もかなりあった。「高山植物」というとハイマツなどがあり、その間に咲いている小さな花をイメージしていた。たかが1300mほどの山で3000m級の北アルプス高山植物を期待する方が愚かだったようだ。



そもそも百名山にはどんな山がランクされているか。そして、今さら挑戦するつもりもないけれど、その内自分はどれだけ頂上まで行ったことがあるかに興味を持った。ネット検索。それでも10座あった。


八甲田(東北)、八幡平(東北)、至仏山尾瀬)、燧岳(尾瀬)、丹沢(南関東)、草津白根山(上信越)、焼岳(北ア)、乗鞍岳(北ア)、伊吹山(近畿)、開聞岳(九州)



10座の内唯一リタイヤー後に行ったのが伊吹山だ。後はすべて学生時代、半世紀以上前になる。


毎朝マッサンに引き続き見るグレートトラバース、屋久島から始まって利尻島までの中間点に近いきょうの伊吹山。この先も楽しみだ。