社会主義国 ベトナム


ベトナム世界遺産ハロン湾は首都ハノイから東におよそ250kmで4時間かかる。高速道がハノイ近辺だけで一般道がほとんどだ。静かな海面から2000もの奇岩がそそりたつ風光明媚な景観は幻想的で、「海の桂林」と形容される。


5年前に桂林に行った。(下の写真)両者比較すると、桂林の方がダイナミックでより水墨画の世界と云った感じだ。ハロン湾の良さは、船上で味わえる海鮮料理が絶品だ。バス往復8時間、遊覧船3時間計11時間かけても行く価値があった。


往復8時間のバスで現地のガイドから色々な話が聞けた。ハノイの大学で日本語を学んだ31歳の女性だ。彼女の話から、今日本の企業がベトナムに進出する理由が垣間見られた。

1.ベトナムAsean諸国を結ぶビジネスの絶好の拠点である。

2.ベトナム人の国民性は明るく、素直で素朴。勤勉。親日的。

3.人口9千万人で平均年齢28歳(日本45歳)。人口が増加傾向で今に日本の人口に追いつくよ。

4.年5〜8%の高度経済成長。日本の1960年代のように高い経済成長率。



ハノイの朝の通勤ラッシュ。片側3車線ある広い道路がバイクで埋め尽くされ、けたたましいクラクションとバイクの轟音がすざまましい。ホンダがバイクの代名詞にもなっているそうだ。ベトナム全国で1日平均32人の交通事故による死者があるそうだ。


この光景に接すると、新興国に来た感を一層強くする。また、こんなところでも感じさせられた。ハノイの空港でミネラルウォーターを買った。1.5ドルだった。2ドル出してもらった釣りはべトナム通貨で1万ドン。なんだか儲かったような気がしたが、1万ドンは約48円とのこと。3万円分も現地通貨を持ったら入る財布がない。幸い、ベトナムもカンボジャもドルが通用するのでドルで両替をした。



写真はハノイ ノイバイ国際空港。まだ塗料の匂いがするほど新しいと思ったら、12月31日にオープンしたばかりの第2ターミナルビル。日本の援助で大成建設が請け負ったとか。土地の私有も認め資本主義経済を取りいれている社会主義国ベトナム。活況を呈している。


共産党の一党支配など基本的な政治体制は変わらないが、国営企業の役割が縮小されるなど社会主義的な色彩は薄まっている。それなら、何もベトナム社会主義共和国などと名乗らなくてもいいのではないか。ガイドさんはいう。ベトナム民主共和国と国の名前を変える論議がされているそうだ。国の名前が変わったらもっと好きになるベトナムだ。