クールジャパン
昨夜来の雨も早朝にあがり午後からは日差しが出てきて暑さも加わる。真夏日になったのではなかろうか。三好丘の田園地帯ではすっかり田植も終わっている。鹿児島の奄美地方では梅雨入りだとか。それもそのはず、もうあさって5月21日は二十四節気の「小満」だ。
ネットで調べると「小満」の本来の意味は「秋にまいた麦に穂がつき、”少し満足”する」という意味とのことだ。ウォーキングの道すがら、田園地帯では麦が育って麦秋を迎え、一方では田植が終わっている。畦道には名前は知らないが、畦道にはもったいないような可憐な花が明るい彩で賑やかだ。
雑木林沿いの路傍ではスイカズラが花盛り。一部では黄色に変色しかかっている。そして、小さな梅の実があちこちに転がっている。どこからともなく、ウグイスの囀りが聞こえてくるかと思えば、睡蓮の咲く舟ヶ峪池からはグワッ、グワッとウシガエルの声が・・・。命ある万物が燦々と輝きを放っている。これぞ、「小満」の時期と云っていいだろう。
このところ連日夏日だ。テレビに映し出されるビジネスマンも政治家も8割以上がノーネクタイだ。最近「クールジャパン」という言葉を見聞きするが、こういう涼しそうな格好をする日本人のことを指すのかと思っていた。ある所での雑談の中でちょっと恥をかいた。
「クールジャパン」というのは対外文化宣伝に使われる用語で日本に関するあらゆる事物、とりわけ近代文化、ゲーム、漫画・アニメを指す場合が多いらしい。いうなれば、「かっこいい」というほどの意味だろう。
2,3日前の朝日新聞の天声人語に出ていた。外国人と日本を論じ合うテレビ番組で、日本で何をクールと思ったかを100人に聞くと温水洗浄便座、花見、100円ショップなどが上位に並んだそうだ。
外からの目を通じて日本を知り、「世界が多様であることを楽しむ」ことも結構なことだ。しかし、ノーネクタイの「クールビズ」もかっこいい「クールジャパン」もいずれも政府発信の用語だ。「クールジャパン」も「クールビズ」も区別ができない熊さん八つぁんが国民の多数だということをクールな目と頭脳でお役人さんも考えたらどうかねぇ。