死語危惧言葉「午前様」


梅雨空からいつ降り出してもおかしくないような、日曜の早朝の田園地帯。田植も終わって青き稲田の様相を見せてきた。真っ白な鷺のファミリーがエサを啄んでいる。青田と鷺の白のコントラストが鮮やかだ。外敵に対する警戒心がことのほか強い。邪魔をしてはと遠慮しながらのウォーキングだ。



今月2日の日記に昨夜は久しぶりの「午前様」だったとカキコした。5日の朝日新聞天声人語によると、その「午前様」という言葉はもはや死語ではと指摘していた。この4月にシチズンが20代から50代のビジネスマン400人に聞いた結果がそんなことを物語っているという。


遅いと感じる帰宅時間はバブルの頃の90年代には23時が多かったが、今年は21時。金曜日の帰りが遅くなる人が90年代には75%もいたのに今年は35%。こんな結果が「午前様」を死語に近づけているのだろう。


1週間に何日、自宅で夕食をとるか。答えは平均5.7日だった。毎日自宅で、と回答した人が50%もいた。90年代では13%。現役時代、自宅で晩飯を食べる時だけ電話をしていた自分の姿と重なる。生活様式がバブルの頃とだいぶん変化したものだ。リーマンショック東日本大震災後の「家庭回帰」傾向が今も続いているということだろう。


限られた調査で、果たしてどの程度実情を反映しているか疑問の余地はある。自分が先日「午前様」のとき、月曜と云うのに午前0時ちょっと前、地下鉄を名城線から八事で鶴舞線に乗り換えた時座れる席はなかったほどだ。連日残業という人もあるだろう。それでも、調査結果では総じて暮らしぶりは手堅くなったということだろう。バブルの頃が異常で今が「当たり前の状態」と云った方が適切かもしれない。